こちらは筆者が親戚の叔母のHさんから聞いた話です。Hさんが孫と過ごす時間の中で感じた気づきのエピソードを、私に話してくれました。孫へのおもちゃのプレゼントが徐々に意味を持たなくなり、その理由に気づいたHさんは、家族との時間の大切さを再認識したと言います。
画像: 孫におもちゃをあげても「何かが足りない」→ 息子の『アドバイス』で、本当の喜びに気づいた瞬間

孫との時間、気づかせてくれた大切な教訓

孫が遊びに来る日は、Hさんにとって何よりの楽しみです。最初に孫におもちゃを渡した日のことは今でも鮮明に覚えています。小さな手で受け取った瞬間、目を輝かせて喜ぶ孫の姿が心に残り、その笑顔が今でも忘れられません。あの時の感動が忘れられず、Hさんは毎回新しいおもちゃを準備して孫を待つことが習慣になっていました。

何かが違うと感じた瞬間

しかし、最近になって、あの初めての喜びが薄れてきたことに気づいたHさん。「どうしてだろう?」と疑問に思いながらも、何となく物足りなさを感じていました。そんなある日、息子から思いがけない一言が届きます。

「お母さん、もうおもちゃは買わなくても大丈夫だよ。それより、一緒に遊んであげたほうが、きっと孫はもっと嬉しいと思うよ。」

その瞬間、Hさんはハッとしました。毎回おもちゃを渡して、孫の笑顔を見ることだけに夢中で、一緒に遊ぶことを忘れていたことに気づいたのです。

気づきから始まった新しい習慣

その後、Hさんは意を決して孫に「一緒に遊ぼう」と声をかけてみました。すると、孫はおもちゃを渡した時よりもずっと嬉しそうな顔をして、Hさんと遊び始めたのです。その瞬間、Hさんは胸の奥が温かくなり、「物では得られない喜びは、共に過ごす時間が作るんだ」と感じました。

物の喜びは一瞬、時間の喜びは永遠

物を与えることは確かに嬉しい瞬間を作り出しますが、それ以上に大切なのは共に過ごす時間や経験です。おもちゃの喜びは瞬間的なものでも、一緒に過ごした思い出は永遠に心に残ります。日常の中で家族と過ごす時間が、いかに貴重であるかを改めて実感できた出来事でした。

これからは、おもちゃではなく、もっと大切な「時間」を孫にプレゼントしていこうと、心から思えるようになったHさん。物に頼るのではなく、笑顔と共に過ごすことこそが、家族の宝物になっていくことを実感したのでした。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。

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