筆者の話です。
親戚の集まりで、繰り返される「子どもはまだ?」の言葉。
笑って流してきましたが、我慢にも限界がありました。
画像: 「そろそろ子ども、作らないとね」いい加減にして! 親戚の集まりで疲弊 → ついに声を上げた瞬間

また聞かれた 「子どもは?」 の一言

結婚して数年が経つと、帰省のたびに聞かれるようになった言葉があります。
「そろそろ子ども、作らないとね」
まるで料理を作る相談をするようにかけられる言葉。

社交辞令のつもりかもしれません。
言っているほうに悪気がないことは、わかっています。
でも、聞かれるたびに胸がざわつきました。

話していないだけで、私たちには事情がある

私たちは20代後半で結婚しました。
友人たちも結婚や出産をしている人が多く、焦る気持ちは正直ありました。

早く子どもを授かりたいと妊活を始めましたが、なかなか結果が出ず、検査の結果、不妊症であることが発覚しました。
それでも希望を捨てず、不妊治療にも取り組んだのです。
このことを知っているのは、両親とごく限られた友人だけです。

お互い仲良く暮らせていれば、それで十分。
人に話す必要はないと思っていました。

「何もしてないわけじゃない!」と、ついに声を上げた

ある日、親戚の法事に出席したときのことです。
その日もやはり言われました。
「もうそろそろ子どもを作らないとね」
笑って流すつもりでしたが、まわりの人まで 「ほんと、早くしないと」などと追い打ちをかけてきたのです。

ついに私は、口を開きました。
「人に言わないだけで、何もしてないわけじゃない。事情があるんだから、簡単に言わないで!」
その場の空気が一瞬、ぴたりと止まりました。

「そ、そうよね。いろいろあるものね……」
「あなたたちのことを思って言ったのよ」
取り繕うような声が聞こえましたが、私はもう、何も言いたくありませんでした。

「子どもを作りたいと思って、すぐにできるなら誰も苦労はしない!」
そう言って、私たちは静かに席を立ちました。

言えてよかった

雰囲気を壊してしまったのかもしれません。
あとで、少しだけ後悔もしました。
でも、言ってよかったと思っています。

“悪気がない” を盾に、相手の人生に踏み込む言葉は、優しさとは違います。
それをちゃんと伝えられた自分に、少しだけ救われた気がしました。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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