子どもが生まれる前後はバタバタして余裕がなくなってしまい、上の子がいるとなかなか面倒を見るのが大変になってしまうことがあります。そんな時、実家の両親などにヘルプをお願いしたという人も多いのでは? 今回は義妹の出産で無茶なヘルプをさせられそうになった経験のある筆者の知人、Mさんのお話です。
画像: ワンオペ育児で限界の私。義母から「しばらく義妹の子を預かって」と依頼され絶句 → 夫「あのさぁ」

義妹の出産

Mさんは2人の子を持つママ。

2人ともまだ小さくて手がかかり、おまけにわんぱくなので毎日バタバタと育児に追われていました。朝から晩まで子どもたちの世話に追われ、自分の時間もほとんどない中でのワンオペ育児に、Mさんは心身ともに疲れを感じていました。

そんなある日、Mさんは「話がある」と義母に言われて隣町の義実家に呼び出されました。
「〇〇(義妹)の2人目がね、もうすぐ生まれるのよ」
「あら、それはおめでとうございます!」
義母にそう言われ、義妹が妊娠していることすら知らなかったMさんはビックリ。普段から連絡は取り合っていたものの、妊娠の報告は受けていなかったため、Mさんは突然の知らせに驚きを隠せませんでした。
「楽しみですね」
「そうね、楽しみなんだけど……」
「けど、なんですか?」
なにか言いたげな様子の義母。どうしたのか尋ねると、義母の口から出たのは意外な言葉でした。

「あのね、〇〇が里帰り出産する間、上の子を預かって欲しいのよ」
「ええ!?」

予期せぬ依頼

義母が言うには、義妹の上の子がやんちゃでいたずらばかりするので義実家では面倒を見切れないとのこと。
「あなたの家なら、1人くらい増えても大丈夫でしょ」
「そんな……うちも結構大変なんですけど」
旦那さんは仕事が忙しく、帰りも遅いので育児はほぼMさんのワンオペです。2人の面倒を見るのも大変なのに、そんな状態でさらに義妹の子を預かるというのはかなりの負担になることは間違いありません。

「可愛い義妹のためだと思って、預かってよ」
そもそも義妹は里帰り出産で、まだ小学校に上がっていない上の子も義実家で面倒を見るものだとMさんは思っていました。

「何日かなら大丈夫ですが、里帰りの間ずっととなると難しいです。すみません」
「えー! もう〇〇も預ける気になってるのよ、なんとかならない?」
義妹もすっかりその気になっているらしく、義母はなんとかしてMさんに子どもを預けようという圧をかけてきます。

「ちょっと相談します」
仕方がないのでMさんは、旦那さんに相談すると言ってなんとか帰宅しました。

「うちで子どもを預かれって!?」
帰宅した旦那さんに相談すると、普段からMさんにワンオペ育児をさせていることを気にしていた旦那さんは猛反対。すぐに義実家に電話をかけてくれました。

「いくら親戚とはいえ、上の子も慣れない環境で寂しい思いをするのではないか。おばあちゃんちで母親と過ごしたい気持ちも大きいだろう。たまに俺もヘルプに行けるようにするから、なんとか義実家で預かってくれ」
と冷静に義母を説得し、断ってくれたそうです。

なんでも旦那さんが小さい頃、義妹の出産の際にしばらく親戚の家に預けられて寂しい思いをしたというのです。Mさんのワンオペもありますが、上の子に寂しい思いをさせたくないという気持ちもあって、猛反対したのでしょう。

旦那さんが上の子の気持ちがわかる人で良かったですね。今回の件を通じて、Mさんは夫が自分の大変さを理解し、子どものことを第一に考えてくれることに改めて感謝したそうです。ちなみに義妹の子は無事に生まれ、上の子は赤ちゃん返りもせず、赤ちゃんの面倒をよく見ているそうです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

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