家庭菜園をしていると、自分の植えた野菜が実ってどんどん大きくなっていくのが楽しみですよね。たくさん収穫できたら、ご近所さんにおすそ分けをするという人もいるでしょう。今回はそんな家庭菜園で、とんでもないトラブルが発生した経験のある筆者の知人、Oさんのお話です。
画像: <まさか>「立派なトマトですね!」家庭菜園の野菜を褒められた数日後 → 庭で見た『信じられない光景』

趣味の家庭菜園

Oさんは当時、趣味の家庭菜園で夏はトマトやキュウリ、冬は大根、小松菜など季節の野菜を育てていました。

自分が世話をした野菜がどんどん大きくなっていくのを見ていると、まるで我が子のように愛おしく、収穫をするのが楽しみになりました。

ある夏の日、Oさんがいつものように家庭菜園の世話をしていると、ご近所では見かけない顔の女性が、トマトやキュウリなどがたわわに実っている家庭菜園をのぞき込んでいるのに気づきました。
「こんにちは」
Oさんが声をかけると、女性ははっとした顔で言いました。
「すごく立派なトマトですね、もうすぐ収穫かしら」
「そうなんです、あと少しかな」
Oさんは女性と少し話した後、家庭菜園の世話に戻りました。

確かに女性の言う通りトマトは大きく実ってはいたけれど、まだ収穫するには青かったため、Oさんは赤く色づくのを楽しみにしていました。

大事に育てたトマトが……

そしてトマトが色づいた頃、Oさんが楽しみにしていた収穫をしようと庭に出ると、そこにはまさかの光景が広がっていました。
「え、どうして…… 」

なんと赤くなっていたトマトが1個もなくなっており、まだ青くて小さいトマトだけが残されていたのです。
熟しすぎて下に落ちてしまったのかと思ってあたりを探しても見当たらず、茎をよく見てみると刃物で切られたような跡があり、確実に誰かに切り取られた様子。

家族に聞いても誰も知らないと言うので、Oさんはショックを受けつつも仕方なく残りのまだ青いトマトが色づくのを待つことにしました。

そして数日後。色づいたトマトを収穫しようと朝早くに庭に出たOさんは、トマトの前で誰かがうずくまっているのを発見し、声を上げました。
「誰ですか!? ここはうちの敷地ですよ! 」
その声に驚いたのか、その人物はびくっと身体を震わせて立ち上がります。
「あ、あなたは…… 」
その人物はなんと、先日トマトを褒めてくれた女性でした。
その女性は手にハサミとトマトを持っており、どうやら早朝で人通りが少ないのをいいことに、勝手にOさんの家の庭に入ってトマトを収穫していたようです。

Oさんが一体何をしているのかと女性を咎めると、その女性は開き直った様子で答えました。
「普通立派なトマトですねって褒められたらおすそ分けするものでしょ! なんにもくれないから勝手にとってやったのよ」
女性の無茶苦茶な言い訳に、Oさんはビックリ。
「赤くなるころにまた来てくれたらおすそ分けしたかもしれないのに…… これではトマト泥棒ですよ! 」
「泥棒ですって!? 人聞き悪いわね、いらないわよこんな形の悪い野菜!」
女性はそう言ってトマトはもちろん、勝手にとっていたナスやキュウリなどの他の野菜もその場に放り投げて足早に庭を出て行きました。

Oさんはショックでしばらく呆然としてしまいました。
その後Oさんは、庭に誰かが侵入したらすぐわかるように防犯カメラをつけたそうです。

人の家の庭に勝手に入って野菜を収穫したら、泥棒と言われても仕方ありません。開き直っている場合ではなさそうです。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

※窃盗・詐欺は犯罪行為です

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

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