子ども同士の付き合いは、親同士の付き合いも重要だということ。でも、子どもの時に「大人の事情」は分かりませんよね。
今回は筆者の友人A子さんのお話をご紹介します。
画像: 母「もうあの親子は車に乗せられない」なぜか険しい顔 → 大人になって分かった『母の気持ち』

お友達親子と一緒に帰ろ~♪ でも、どうして母は渋い顔なの?

A子さんは小学生の時、体操教室に通っていました。
毎回母の車で送迎してもらっていたのですが、帰る時には、時折B親子を車に乗せてあげることがありました。
B娘とA子さんは体操教室で知り合ったのですが、割と仲良しだったので、一緒に帰れることを喜んだものです。

B親子は10分ほどで先に降りていくのですが、母はなぜか、いつも渋い顔をしていました。

友達親子のおかげでお菓子GET! でも、母はさらに渋い顔で……

ある日もB親子を乗せ、体操教室から帰っている時のことでした。
後部座席に座るB娘が、唐突にお菓子の袋を開けて食べ始めたのです。
B娘の隣に座るBママも、楽しそうに一緒に食べだしました。

助手席に座っていたA子さんは、B娘が何のお菓子を開けたのか、気になって後ろを振り向くと、

「これは私とママの分なんだから!」

そう言いながら、B娘はお菓子をA子から遠ざけました。Bママもその通りだと言わんばかり。
すかさずA子さんの母が、「あんたのお菓子は、後で買ってあげるわ~」と言ってくれたので、A子さんはワクワクしました。
結局B親子を降ろした後、A子さんはスーパーでお菓子を買ってもらうことが出来たのです。

「B親子のおかげで、突然お菓子を買ってもらえた! ラッキー♪」

そう喜んでいましたが、A子さんの母は何故かさらに渋い顔。
そして夕食が終わる時、「もうB親子は車に乗せないわ」と言うではありませんか。
どうしてなのかは分かりませんでしたが、母の険しい顔を見て、それ以上質問することが出来ませんでした。
そして本当に、それ以来ほとんど関わることはなくなってしまったのです。

それはあかんわ。あの時の母の気持ちを思うと、やるせない気分に……

大人になって当時の話を聞くと、

「うちはタクシーじゃない。さほどBママとも親しくなかったし、そもそも毎回B親子を送ってあげる必要がなかったのに、なぜか頼られることが多かった」
「人の車内で許可も取らず、2人だけで勝手に飲食。しかも送迎に対して一度もお礼を言われたことはないし、むしろ断ると嫌味を言われていたのよ」

と、当時の母の心境を聞いて本当に驚いてしまいました。
我が子と仲良くしてくれるのは嬉しいと思いつつ、Bママは最初から失礼な言動がとても多かったそうです。

当時は急に離れてしまって寂しさもありましたが、理由を聞いて納得した出来事でした。

【体験者:30代・OL、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。

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