近年、中学生の部活動は「学校の先生が顧問を務める」従来の形から、民間のコーチが指導する「社会体育」へと変化してきています。この変化は、実は親の時間やお金に大きな影響を与えることがあります。今回は、筆者のママ友で、中学2年生の息子を持つOさんの体験談をご紹介します。
画像: 部活は「学校の先生が顧問」はもう古い? 進む【社会体育】化の実態と、保護者の『リアルな声』

中学バドミントン部の現実と親のギャップとは?

Oさんは中学2年生の息子Y太くんがバドミントン部に入部したことを、かつて自身も同じ部活だった経験から喜んでいました。

しかし、実際に始まってみると、Oさんの想像とは大きく異なっていたんだとか……。

民間コーチと遠征送迎が当たり前の新時代

Oさんは、昔と同じように学校の先生が顧問を務め、学校内で活動が完結するものと考えていました。

しかし実際に活動が始まると、バドミントン部には民間のコーチがついていました。

そして放課後に学校から1時間以上かけて、練習場所の市営体育館まで通う必要がありました。

さらに、土日も練習や試合があり、開催場所は県内外を問わず直前に発表されるため、毎週末1〜2時間かけて送迎することが当たり前だったのです。

月2〜3万円も出費! 保護者のリアルな声とは?

さらに、親には時間的な負担だけでなく、経済的にもかなりの負担がかかっています。

コーチから指定されるラケットやユニフォームなどの用具は高額なものが多く、交通費や遠征費なども含めると月に2〜3万円はかかっているとのこと。

正直、Oさんも「子どもの成長は喜ばしいものの、予想以上の経済的・時間的負担に直面し、疲労を感じている」と負担を口にしています。

実は、Oさんは、バドミントン部が「社会体育」として運営されていることを入部後に知りました。

「社会体育」とは、学校の先生ではなく、外部の民間コーチや団体が指導を担う部活動の形態で、近年、教員の働き方改革や地域移行の流れの中で導入が進んでいます。しかし、この移行により、学校施設外での活動が増えたり、専門的な指導料が発生したりすることで、親の負担が増えるケースが多くなっています。

親が知っておくべきポイントとは?

中学生の部活動は、従来のイメージとは大きく変わりつつあります。

入部前に「社会体育」の実態や、親に求められる時間的・経済的負担について十分に調べておくことが、後悔しないためのポイントです。指導体制や活動場所、費用など、事前に把握した上で、子どもと相談することをおすすめします。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:広田あや子
教育関係のキャリアを経て、ライターに転身。実体験に基づく記事は、「真実は小説より奇なり」を痛感し、体験者へのヒアリングを通じての執筆に特化。プレママ・ママを対象としたサイトを中心に執筆し、特に義実家トラブルネタを得意とする。

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