筆者の話です。
母とは大人になってからも、たびたびぶつかります。
些細なすれ違いのはずなのに、なぜか根が深い。
母娘の距離感って、思っているより複雑なのかもしれません。
画像: 母よ、まだ子ども扱いするの? 病院の付き添いで母と口論 → “母娘関係”に『複雑な距離感』を感じた話

昔から合わないと思っていた

子どもの頃から、母とはあまり気が合わなかったように思います。
事あるごとに「私とあなたとは考え方が似ていない」と言われて育ってきました。

でも、仲が悪いのではなく、友達のように話ができることもあります。
そんな時は「距離感がある」と思うのは幻想で、母娘なんだなとうれしい気持ちになるのですが、長くは続きません。

やっぱりぶつかる母との関係

先日も、病院の付き添いでの出来事でした。
「早く行こう」と急かす母に「まだ受付時間じゃないよ」と言い返して口論に。

その病院は、予約時間にしか呼んでもらえないシステムで、早く着いても結局は待たされるだけ。
母はそれを覚えておらず、待たされるとまた不機嫌になるので、私は時間を逆算して動いているだけなのに。

母は「親の言うことを聞いていれば間違いない」と思っているようで、こちらの配慮などおかまいなしに指図してくるのです。
それがまるで「黙って言うとおりにすればいい」と言われているように感じて、つい反発してしまいました。

消えないモヤモヤと、母の平然さ

私も私で、子ども扱いされるのがイヤで、つい言葉が強くなってしまいました。
でも翌日には、母はいつも通りのテンションで電話をかけてきて「昨日のニュース見た?」と明るく話し始めるのです。

まるで昨日のことなんて、すっかり忘れてしまったかのように。
母にとっては一時的な口げんかでも、私の中では簡単に消化できないものが残っていて、母の気持ちの切り替えの早さに戸惑ってしまいます。

母娘の距離感のむずかしさ

こういうすれ違いの積み重ねが「やっぱり合わないな」と思ってしまう原因かもしれません。
母娘って、本当に不思議な関係です。
ケロッとしている母のそばで、私はじんわりとモヤモヤを抱えたまま。

「私はもう子どもじゃない」「あなたの言うことが絶対じゃない」──そう伝えたくなる瞬間がありながら、それでも関係は続いていきます。
言い返したところで、逆にお説教をもらうことになるので、こちらが黙っているほかありません。
親との距離感って、本当にむずかしい。
そんなことを、改めて感じた出来事でした。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.