筆者の体験談です。
“ずっと逆らっても無駄だと思っていた” が、ふとした一言であふれ出した――。
これは、私の小さな反撃のはじまりです。
画像: 「夫に逆らっても無駄」はもう終わり! 家事育児丸投げ夫の「靴下どこ?」に『初めて言い返した瞬間』

従うしかなかった結婚当初

職場で出会い、恋愛結婚した私たち。
夫は仕事でも先輩だったため、家庭でもどこか上下関係が残っていました。
営業職で口の立つ夫に言い返しても、うまく丸め込まれてしまいます。
次第に私は、納得できなくても「はい」 と従うのが一番楽だと思うようになっていきました。
主張せずに波風を立てないように過ごすのが、家庭をうまく回すコツだと思い込んでいたのです。

ワンオペ生活で少しずつ変化

夫の勤め先は転勤の多い企業。
子どもが小さいうちは社宅暮らしを続けていましたが、小学校入学を機にマイホームを購入し、夫は単身赴任に。

私はワンオペでの子育てと、パート先での人間関係に追われる日々。
子どもたちは毎日言うことを聞いてくれるわけではなく、些細なことで泣いたり怒ったり。
一人で全てに対応しなければならない日々の中で、私も自然と「待つより動く」 タイプに変わっていきました。
「黙っていたら面倒なことが全部回ってくる」 と、ママ友たちとの付き合いの中で、少しずつ自分の意見を言うこともできるようになりました。

「今、ヒマなんだから自分でやって!」

そんなある日、久しぶりに夫が帰省。
ちょうど夕方のバタバタしている時間帯でした。
走り回っている私を横目に、夫は当然のようにドカッと椅子に座り「靴下どこ?」「俺のごはんは?」と声をかけてきました。

以前の私なら黙って対応していたかもしれません。
けれどそのとき、喉元まで出かかっていた言葉が、とうとうこぼれました。
「あなたが今暇なんだから自分でやって!」
驚いた夫は黙り込み、しばらくしてから黙々と自分で動き始めたのです。
その様子をキッチンから眺めて、私は内心、呆気にとられていました。

言えばよかっただけだった

え!? 言えばやってくれるの!?
まさか、本当に動くとは!
拍子抜けするような気持ちとともに、肩の力がふっと抜けていくのを感じました。

それ以来、私は少しずつ、言いたいことを口に出せるようになりました。
言えば夫は不満そうな顔をしつつも動き始めるのです。
もしくは、自分の希望を通そうと機嫌を取ってくることも──。
“夫に言い返せない” は、私の幻想だったのだと気づいた瞬間でした。

いつまでも私が黙って従うと思ったら大間違い。
言葉にする勇気を持てた今、ようやく対等になれた気がしています。
私の反撃は、やっと始まったばかりです。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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