『専業主婦は楽でしょう?』そんな思い込みが、家事育児を自分で担うことで少しずつ崩れていったという筆者の知人A子。
日常の中にひそむ【当たり前のすごさ】に気付いた瞬間とは?
今回はA子から聞いた、専業主婦にまつわるエピソードをご紹介します。
画像: 専業主婦を「働いてないから楽そう」って思ってた。心身ともに限界を迎えた私が『母を尊敬した理由』

若かった私の誤解

学生時代の私は、どこか母を軽く見下していました。

「どうせ専業主婦でしょ?」
「働いてないから楽そう」

常に家にいる母を、当時の未熟な私はそんなふうに心のなかで誤解していました。

専業主婦である母の仕事は、料理や洗濯などを終えればおしまい。

それから残った時間は好きなように自由に使えている、まるで「家事担当」にすぎないように思っていたのです。

家事も育児も大変!

でも、社会に出て一人暮らしを始めてから、その考えは180度覆されました。

朝の洗濯物から始まり朝食とお弁当作り、仕事から帰ってきても買い物や夕食準備、掃除にアイロンがけ。

名もなき家事も含めこれらすべてを自分だけでやると、家でもなかなか休まらず仕事の疲れがまったくとれません。

特に結婚して子どもを産んでからは、育休中でずっと家にいるにもかかわらず、多忙すぎて一人時間などまったくとれなくなってしまいました。

『365日休みなしで家族を支える』母の偉大さを身にしみて感じた私。

しかも母はこれを毎日、何十年も休まずにやっていたのだと気付いてようやく頭が下がる思いになったのです。

偉大な母

そんなとき実家に帰って、
「これ全部やっていたのよね?」
「大変すぎてもう何もしたくない」
と思わず母に愚痴ると……。

「家族が気持ちよく過ごせるのが私の仕事だったからさ~」
とあっけらかんと笑う母。

その言葉と笑顔に、これまで専業主婦として私たちを支えてくれた母の行動を思い出して思わず涙が出ました。

尊敬します

母はもちろん、専業主婦の人たちのすごさを改めて思い知った私。

様々な社会で活躍する職業に就いている人たちだけでなく、家庭という基盤を支え、家族の健康や精神的な安定を管理する「家庭のマネージャー」的存在もまた同様にリスペクトすべき人たちです。

数多くある家事に奮闘しつつ家庭という小さな社会を支える、専業主婦という立派な職業。家事や育児だけでなく、地域活動への参加や家族の健康管理、家計のやりくりなど、その業務は多岐にわたります。

今では、母や専業主婦として家庭を守っている人たちを心から尊敬しています。

私も大切な家族のために、こんなふうに強く優しくありたいと思った出来事でした。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。

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