子どもを習い事や塾に通わせる際は、費用や本人の意思などを確認して、家族で話し合って決めることが多いのではないでしょうか。今回はそんな子どもの習い事に関して、意外な人物に勝手に決められて困惑したという筆者の知人、Nさんの体験談です。
画像: 「ご依頼を受けた家庭教師の者です」えっ、頼んでませんけど!? アポなし訪問の裏にあった『真相』とは

息子はわんぱく少年

Nさんの息子は当時小学3年生。
勉強にはまだあまり興味がないわんぱく少年で、習い事のサッカーに夢中になっています。

「パパママ、僕サッカーやりたい」
実は旦那さんは少年野球のチームに入れたいと考えていたのですが、息子がサッカーをやりたいと強く希望したため、家族で話し合ってサッカークラブに入ることになりました。

息子の成績は良くも悪くもありませんでしたが、楽しそうにサッカーに打ち込む息子の姿を見ていると、「まだ勉強しろってうるさく言わなくてもいいかな」と思うNさんと旦那さんなのでした。

突然やって来た男性

そんなある日、息子が学校から帰って来ると、見計らったように1人の大学生風の男性がインターホンを鳴らしました。
「はい、どちら様ですか? 」
まったく見覚えのない男性だったため、Nさんは何かのセールスだと思っていました。すると男性の口から出たのは全くもって意外な台詞でした。

「あのー、今日から依頼されていた家庭教師の〇〇です」
「え、家庭教師!?」
全く依頼した覚えはないため、Nさんはビックリ。
「うちじゃないと思いますよ」
「いや、でも確かにここだって言われて来たんですよ。小学三年生の男の子ですよね? 」
「とにかくうちは頼んでないんで、もう1回確認してください! 」

家庭教師を頼んだのは……

男性に帰って貰おうとしているところに、近所に住んでいる姑が登場しました。
「あら先生、もう来られてたんですか」
「はい、でも頼んでないって言われて……」
「ここで間違いないですよ、さあ上がってください」
どうやらその男性は姑と面識があるような雰囲気。姑は男性を家に上げようとします。

「ちょっとお義母さん、どういうことですか? 」
慌てて姑と男性を玄関先で止め、Nさんは尋ねました。
「息子ちゃん、勉強できないみたいだから私が家庭教師の先生を頼んだのよ。この方はご近所さんの息子さんでね、いい大学に通ってらっしゃるのよ~ 」
お姑さんはドヤ顔で言いました。
「いやいや、まだ3年生ですし。家庭教師なんてまだ早いですよ!」
「あら、男の子なんだからしっかりした教育を受けさせないと将来困るわよ? こういうのは早いうちからがいいの」
「でも…… 」
結局その日は「旦那と相談してから」と言って、家庭教師の男性には帰ってもらいました。

そして旦那さんと息子と家庭教師について話し合いましたが、息子は「今はサッカーをやりたい」とのこと。旦那さんも、息子のやりたいことをやらせたいと言いました。

「うちのことはうちで決めるから、勝手なことはしないでくれ」
姑には旦那さんからそう伝えてもらい、家庭教師の話は断ったそうです。

勉強や習い事を始めるには、本人の意思がとても大切です。嫌々やらされると後で苦手意識に繋がってしまうこともあるので、よく話し合って決めた方が良いのではないでしょうか。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

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