子どもの貧困が問題になっている昨今、実際に学校では経済格差によるイジメがあります。筆者の友人・W奈はシングルで高校生の息子を育てているのですが、お金のことで息子がイジメの被害に遭ってしまいました。
画像: 「お前、お金ないの?」「うん」翌日から部活で無視された息子。救ってくれたのは『意外な人物』だった

高校生活

息子は高校には推薦で進学しました。
私立高校だったのですが、入学金や授業料は免除。
しかし、部活や学校生活に関わる出費はそれなりにありました。

私は一生懸命働いていたものの、周りは裕福な家庭ばかり。
息子の友人たちのように、たくさんのお小遣いを渡してあげることはできませんでした。

きっかけ

ある日、部活の帰りに息子の友人たちがファミレスへ行くことになったそうです。
しかし、息子はあまり手持ちがなかったため「俺はいいや」と断ることに。

仲間の一人が「お金ないの?」と聞いてきたため、息子は「うん」と言って一人で帰ってきました。すると、なぜか次の日から部活内で無視をされ始めた息子。
訳が分からず落ち込んでいる様子は、私も見ていられませんでした。

久々の笑顔

しかし、3ヶ月ほど経った頃、久しぶりに息子が笑顔で帰ってきたので、「何かいいことでもあったの?」と聞いてみました。

すると、今日一人で練習をしていた息子を見た1つ上のY先輩が声をかけてくれて、「何があった? なんだか最近変だぞ。」と話を聞いてくれたというのです。

経験

息子から話を聞いたY先輩も、同じく推薦入学をした人。
我が家と同じような家庭環境で、Y先輩もイジメのような仲間外れにあったそうです。

でも、Y先輩は「親の金で食ってる間は、偉そうな顔すんなって言ってやったんだ。」とイジメに対抗し、今は特に嫌がらせも受けていないとのこと。
Y先輩の話を聞いた息子は「胸のつかえがスッと取れたよ!」と言っていました。

教訓

Y先輩は「イジメは大人になってもあるし、どこに行っても嫌な奴はいる。そいつらに負けずに生きていく力をつけるのも一つの方法だぞ。」と教えてくれたそうです。
息子はY先輩の言葉に助けられ、奮起することができました。

今では息子が部長になり、実力で圧倒的な差をつけられた周囲の友人たちは、何も言わなくなったそうです。
息子が踏ん張れるよう言葉を掛けてくれたY先輩には、今でも感謝しています。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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