小学4年生の娘さんが始めたミニバスチーム。活動場所も慣れた学校で、安心して送り出せると思っていた友人。しかし、そこで待っていたのは“親の関与が100%必須”のチームで……。友人が体験談を語ってくれました。
画像: 子どもの習い事に「親だけどしんどい(泣)」コーチのご機嫌取りだけでなく──親の私が潰れかけた話

娘のためのミニバス入団が、親の“修行”の始まりだった

小学4年生の娘が「バスケットを習いたい」と言い出したとき、私は「いいじゃない!」と大賛成。

娘は運動は得意だし、学校の外でも友だちが増えるのは素敵なことです。

ネットで調べ、友人にも聞き込みし、最終的に決めたのは、娘が通う小学校で土日に活動しているミニバスチーム。

通い慣れた学校なら安心だし、移動の手間もない。正直、それだけで決めてしまったのです。

ところが、入ってみて、私はすぐに後悔することに。

そこは“親の関わり100%”のチームだったのです。

練習見守り、差し入れ、お見送り。親の出番が止まらない!

まず、練習は土日祝日の朝から夕方まで。親は当番制で見守り・お茶出し・掃除。

そのくらいなら「まあ仕方ないか」と思っていたのですが、驚いたのはコーチの存在。

外部から派遣されるコーチはボランティアではなく、チーム側がお礼を包む相手。そのため、保護者の間では「いかにコーチに気持ちよく指導してもらうか」が大事なミッションになっていたのです。

練習中は、保護者が交代でコーチの水分補給の準備。

試合のときは「お疲れ様でした」の差し入れを買っていく暗黙のルール。コーチが帰るときにはお見送り。

中には「コーチが好きそうな甘いものを準備しておかないと」「今日も褒めてもらえるように頑張ろうね」なんて話す保護者までいて、正直私は目が点でした。

娘にはがんばってもらいたい、でも私は限界

……これ、なんのための習い事なんだろう?

娘の成長のため? チームのため? それとも、コーチの顔色をうかがうため?

娘自身はバスケが大好きで、友だちとも楽しくやっていました。だからこそ、「親の関わり」で悩む私が口を出すのは違う気もする。

でも、土日祝日が丸ごと潰れ、コーチへの“ご機嫌取り”に心を砕く毎日は、「これって本当に娘のためになっているの?」という疑問や、「私がここまで気を遣う必要あるの?」という違和感が消えず。

気持ちの整理がつかないまま、週末が過ぎていくのが正直つらかったのです。

習い事は“親子との相性”がカギだったと気づいた日

結局、私たちは1年でそのチームを辞めました。

娘は楽しくバスケをしていましたが、平日は学校、土日祝日はバスケ漬けで休みなし。友だちと遊ぶ時間もなく、娘にとってもハードだったよう。

バスケを辞めてしばらく経ったころのこと。

娘が朝起きたときに、「あ! 今日はバスケないんだ。ゆっくり休める……」と二度寝したのです。

習い事は子どもだけじゃなく、親にとっても相性が大事。

習い事の“親沼”の怖さを実感しました。

【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

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