「サッカーの習い事」と言っても、チームごとの特色や運営、考え方はチームによって大きく変わるもの。そして、それは子どもの成長や笑顔に大きく影響します。子どもの貴重な経験となる習い事やチーム選びの大切さを、友人が語ってくれました。
画像: 息子がサッカークラブに入るも、合宿帰りに『微妙な顔』→ 親子が痛感した【チーム選びの大切さ】

小4でサッカーを始めた息子、初めての合宿へ

息子が「サッカーをやりたい」と言い出したのは小学4年生のとき。

いくつか体験を回り、地域のサッカークラブに入ることにしました。入会からしばらく経って、「夏に合宿がある」とお知らせをもらったのです。

初めての合宿に、息子はちょっと迷っていました。でも監督から「試合に出るチャンスだから。なかなかできない経験だから」と強く勧められ、思い切って参加することに。

合宿後、「どうだった?」と聞くと、息子は「楽しかったよ」と言っていたのです。

「実は楽しくなかった」息子がこぼした本音

それからしばらくして、息子は「チームを変えたい」と言い出しました。

探した結果、少し遠いけれど運営がしっかりしていそうな新しいサッカーチームに入りました。

そしてしばらくして再び合宿のお知らせが。

私は「また合宿だって。今回どうする?」と尋ねました。すると息子は少し困ったように、でも真剣な顔で言ったのです。

「おれ、前のサッカーチームでは、合宿の間ずっとスポーツドリンク作っていただけだったんだ。もちろん試合にも出られなかった。全然楽しくなかった。でも、お金も払ってもらってるし、お母さんに申し訳なくて、『楽しくなかった』って言えなかった」

その言葉に胸がぎゅっとなった。「楽しかった」って言ってたのに、本当は悔しかったんだ。

思わず「今回は合宿、行かないのもありだよ?」と提案した私。でも息子は首を振って言いました。

「行きたい。新しいチームならきっと違うと思う」

新しいチームでつかんだ、自信と心からの笑顔

そして迎えた合宿。

帰宅した息子は、顔を日焼けで真っ赤にして「ずっとサッカー漬けで楽しかった! 練習試合もあって、おれも出たよ。あー、疲れたー!!」と弾んだ声で教えてくれた。

親としては、習い事の世界ってどこも似たようなものだと思っていました。でも実際は、それぞれのチームでやり方も考え方も全然違う。

子どもが何を求めているのか、何を感じているのか、それを聞いてあげることの大切さを、今回改めて実感したのです。

息子が以前より少し自信を持ったように見えた合宿明け。

私は心からうれしかったのです。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.