幼少期からスイミングに通っていた知人。始めたきっかけは母親の勧めだったと言います。それなのに突然辞めるように言ってきて……!? 知人が今でも後悔しているという体験談をご紹介します。
画像: 「プロの選手になれないでしょ?」大好きだった水泳を母に辞めさせられ絶望。大人になって『残ったもの』

コーチの期待を胸に

母はいわゆる教育ママでした。私が幼い頃、母が「優秀な子にはスイミング経験者が多い」というのを何かの記事で読んだそうなんです。それを信じ切った母はすぐに私をスクールに入れました。

きっかけはどうであれ、私は水泳が大好きでした。なかなか進級できない時期もあり、辛い経験もたくさんしました。それでも級が上がるにつれてめきめきと上達し、四泳法をマスターすることができたのです。

「君はスピードがある。これから伸びるぞ!」

コーチから励ましの言葉をもらった私は、「これからも水泳を頑張って行こう」と心に決めました。

母からの終了宣言

このとき小学校4年生。勉強が忙しくなり、スイミングを退会する子が増える時期でした。そしてその波は私の所にもやってきたのです。

「四泳法を覚えたから目標達成だね。水泳はもういいから次は塾に行こう!」

母にスイミングを辞めるように言われたのです。

「まだ水泳を続けたい! これからタイム制になって大会にも出られるようになるんだよ」

私は必死に訴えましたが、母の心には響きませんでした。

「どうせあなたはプロの水泳選手になれないでしょ? これからは勉強に集中してちょうだい!」

このセリフがとどめの一撃でした。母にとって水泳は“優秀な子を育てるための通過点”でしかなく、早く泳げるかなどは興味がなかったのです。

自信喪失

その後スイミングを退会させられた私。強制的に塾に入りましたが水泳への後悔が大きく、塾の勉強に前向きにはなれませんでした。

結局勉強は中途半端、水泳は大会にも出られなかった。そんな自分に自信がなくなりました。

母からは「あのときは辞めさせてごめんね」と後から謝られました。ただどうしても「もっと泳ぎたかった」という思いが強くて、母を許すことができずにいます。

習い事は子供の意見が第一です。家庭の事情は様々でしょうが、無断で辞めさせるようなことは絶対に避けたいものです。親の勝手な判断で子供はずっと後悔し、心に深い傷を負ってしまうかもしれません。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。

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