「できる人がやればいい」そんな優しい一言で始まったバザー係。けれど、その言葉の裏に隠れていたのは、思わぬ“こだわり”と“執念”だった……。これは、友人が体験した、バザー裏での静かな恐怖の物語です。
画像: 【裏の顔】「できる人がやろう」優しいリーダーかと思いきや → バザー終了後に見つけた『怒りの記録』

「できる人がやろう!」から始まったバザー係

「できる人がやればいいよ! 無理しないでね」そう優しく声をかけてくれたのは、ママ友のAさん。

子供たちのバザー係を決めるとき、経験者だからと手を挙げてくれて、場の空気もふわっと和みました。

でも、いざ始まってみると、その柔らかさはどこへやら。

「Bさん、まだ納品物出してませんよね?」
「Cさん、LINE見てないんですか?」
「なんで私ばっかり準備してるの!?」

そんな怒りの長文LINEが、毎晩グループに届くように。

優しさが一転、“責め”の連絡が飛び交う日々

最初は「忙しいのかな……」と気遣っていたけれど、日に日にトーンがヒートアップ。

「子供たちのため」と言いながら、特定の保護者の名前を出して責めるような発言も。

もちろん私たちも、家事の合間に作業したり、仕事の休みを取ったり、時間をやりくりして参加していました。

それでもAさんの“理想”には届かないらしく、責められる毎日。LINE通知が鳴るたびに、グループの空気は重くなるばかりでした。

バザー終了、安堵の中でささやかれた本音

なんとかバザー本番を終えたとき、保護者の多くが心からホッとしたのです。

「やっと終わったね……」
「今年はいろいろ疲れたね」

そんな声がささやかれる中、事件は起きました。

そして見つけた、“怒りの記録”

バザーから数日後のことです。

来年用の参考に、と私が保護者用バザー資料ファイルを開いたとき。

そこには、Aさんの手書きでびっしりと書かれた“バザー反省文”が挟まれていました。

『Bさん、Cさん、Dさんが非協力的だった』
『仕事や家事を理由に逃げる人が多すぎた』
『一人でやるしかなかった私の苦労を誰も分かっていない』

などなど、まるで呪文のような怒りの文章がA4用紙3枚にわたって綴られていたのです。しかも日付つきで、準備中の具体的なエピソードと個人の名前付き。

「怖すぎる」

準備が大変だったのはわかりますが、その瞬間、バザーよりも何よりも、Aさんの執念が一番怖いと感じました。来年は、「私は絶対に係にならない」そう心に誓った出来事でした。

【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

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