人の生き様は、外から見ただけではなかなか分からないものです。どんなに平凡に見える人でも、人生には1人1人違ったドラマがあります。今回は、少し前に父親を見送った経験を持つ友人が、印象的なエピソードを聞かせてくれました。
画像: 父の人生を「かわいそうに」で片づけた【無神経な親戚】→ 葬儀の最中、そそくさと帰る羽目に

父の他界

私の父は生前、塾の先生をしていました。
病気でどんなに体調が悪くなっても、生徒1人1人と真剣に向き合い、教えることをやめない父を、私は心から尊敬していました。

しかし最後まで気丈に振舞っていた父も、闘病の末、静かに旅立っていきました。

父の葬儀でのことです。
母方の親戚であるAさんという女性が、何気なくこんなことを言っているのが耳に入りました。

「死ぬ間際まで働かされて、かわいそうにねぇ」
「働きすぎて体調を崩したんじゃない?」

「父は“働かされていた”んじゃありません。自分の意志で、生徒たちのために熱意を持って教壇に立ち続けていたんです!」……そう言い返したかったけれど、情けないことに咄嗟に言葉が出てきませんでした。

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