筆者の体験談です。何かと弟と比べられる日々のなかで、魚を食べることが苦手になってしまった子ども時代の記憶。大人になった今でも、食卓で感じる “ざわざわ” の正体とは──。
画像: 魚を前にすると、緊張してしまう──子ども時代、魚が “苦手” になったきっかけは『母の一言』だった

魚が苦手な理由

両親と弟の4人家族で育った私。
実家は海の近くにあり、魚料理がよく食卓に上りました。
けれど、私は昔から魚をきれいに食べるのが苦手だったのです。
焼き魚でも煮魚でも、うまく骨から身をはがすことができず、ぐちゃっとした見た目になってしまいます。

一方、弟はその点がとても上手で、食べ終えた魚はまるで見本のよう。
骨だけが残り、猫もよりつかないと言われるほどでした。

母に言われた言葉

そんな弟を見て、母はよく
「見てごらんなさい。A(弟)はこんなにきれいに食べるのに……」
と私に言います。
弟とは2歳違いで、年も近く、何かと比較されやすい存在。
私だって頑張っていたのです。

うまく食べようと何度も挑戦しました。
でも、どうしてもきれいには食べられず、途中で心が折れてしまいました。
ぐちゃっとした見た目と母の一言に食欲は減退。
1/4だけとりあえず食べて、家族に譲ることが多くなっていきました。

いつしか「また比べられるかもしれない」 と思うだけで、魚を見るのも憂うつに。
味は嫌いじゃないのに、箸が進まなくなっていったのです。

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