筆者がコールセンターに中途入社した時の話です。
研修後はシフト勤務となったため、同期と会えなくなり、ランチも一人で過ごすことが多くなった際の出来事です。
画像: 女性同僚と2人で『バス旅行計画』──周りに「勇者だね」と言われた理由に「そういうことか(汗)」

孤独なランチタイム

繁忙期の真っただ中、職場では必要最低限の会話しかなく、私も黙々と仕事をこなすだけ。
ランチタイムもぽつんと一人。
そんな状況に、少しずつ寂しさを感じるようになっていたのです。
そんなある日、気さくに声をかけてくれたのがAさんでした。

ランチの時間がよく重なったこともあり、自然と一緒に食べるようになりました。
会話もはずみ、ランチの時間が楽しくなった反面、ふと気づくと周囲の人たちが少し距離を置いているように感じました。
遠巻きに見られているような気もしましたが、せっかくできた職場での知り合いとの時間を大切にしたくて、気にしないようにしていたのです。

「勇者だね」と言われた理由

そんなある日、Aさんから「バスの日帰り旅行に行こう」と誘われました。
「友人が行けなくなったから、キャンセル料がもったいない」とのこと。
行き先も興味のある地方だったため、即OK。
旅行を楽しみにしていたのです。

数日後、同じチームの先輩たちに声をかけられました。

「Aさんと旅行に行くって本当?」
「はい」
そう答えると、先輩たちは顔を見合わせてから、苦笑いしながら言いました。

「勇者だね!」

驚いて理由を聞くと、Aさんは職場では【空気を読まないことで有名】 な人だったのです。
注意されると【いじめられた】 と上司に報告するため、周囲も距離を取っていたらしいのです。

「あなたがいいならいいけど、一日中一緒にいて大丈夫?」

その言葉の意味を痛感したのは、バス旅行当日でした。

バス旅行で気づいたこと

バスが出発すると、Aさんの話はすぐに職場の話題に。
最初は世間話かと思っていましたが、内容は次第に変わり……

「あの人、私のこと嫌ってるんだよね」
「いじめられてるの、気づいた?」

延々と職場の悪口が続きました。
最初は相槌を打っていましたが、次第に疲れ、適当に相槌を打つことすらしんどくなり、ついには寝たふりをしてやり過ごしました。

人間関係は慎重に

事の真意はわからないけれど、優しくしてくれる人=いい人とは限らない。
だからこそ、最初のうちは人間関係を慎重に見極めるべきだったのかもしれない。

気にかけてくれたのはありがたかったのですが、新人で人間関係がわからないまま、優しさを鵜呑みにしてしまったことを後悔した話です。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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