筆者の話です。
友人とランチの約束があり、路線バスを利用した時の出来事。
バスはワンマンで運行されており、乗車時に「整理券を取る」 か「ICカードをタッチ」 する仕組みでした。
画像: バス運転手「株主としてのマナーを守って!」客「えっ?」『謎の説教』に、乗客一同ただ呆然

整理券を取らない乗客

運転手は、乗客がきちんと手続きをしているか、バックミラー越しに確認しているようでした。

しばらくして、途中のバス停からご婦人が乗車。
しかし、整理券もICカードのタッチもせず、そのまま座席へ向かいました。

それを見た運転手はマイクで声をかけます。
「整理券かICカードのタッチをお願いします」

ご婦人は落ち着いた様子で
「フリーパスです」
と答え、株主優待証を運転手に向けて軽く掲げました。

納得しない運転手

しかし、それを見た運転手の表情が険しくなります。

「フリーパスって何のフリーパスですか? 整理券を取ってください!」

語気を強める運転手に、ご婦人は戸惑いながら答えました。

「株主優待のフリーパスですから、お金はいらないんです。整理券は取らないといけなかったのでしょうか?」

明らかに困惑している様子でしたが、運転手はそれを無視するように続けます。

止まらない説教

「それなら整理券を取らず、乗るときにフリーパスだと申し出てください。株主さんなら株主さんらしい行動を! お客様に恥ずかしくない行動をとってください!」

車内に響くマイク越しの声は、冷たく響いていました。
バスには私ともう一人の乗客しかおらず、誰も気にしていないのに。
そしてそのご婦人は、整理券も取らず、株主優待のフリーパスを持っていると説明したにもかかわらず注意をされてしまったのです。結局、運転手の注意は次の停留所に到着する直前まで続きました。

ご婦人は
「こんなこと言われたのは初めてだから、ごめんなさいね……今度からそうしますね」
と小さな声で謝っており、肩をすくめるように縮こまり、居心地が悪そうにしていました。

私はただただ気まずく、視線を落とすしかありませんでした。

驚くばかりの出来事

もし株主になるとこんなふうに細かく指導されるのだとしたら、ちょっと気が重い……

やがてバスが私の降車停留所に到着しました。
私はほっとした気持ちで席を立ち、ご婦人の隣を通る際に
「お先に失礼します」
と小さく声をかけました。

ご婦人は申し訳なさそうな表情で軽く頷いていました。
バスを降りた後、ドアが閉まるのを見届けましたが、運転手の怒りが収まった様子はなく、まだマイクをオンにして何か言いたそうな気配すらありました。

使い方を教えるならともかく、株主としての行動まで指導するなんて!
怒る理由がわからない、ただ驚いた出来事です。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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