「将来は子供に面倒を見てもらうのが当たり前」という考え方は、自分にも子供にも良くない事態を招くことがあります。今回は、筆者の知人が見た【長男に寄りかかりすぎた一家の結末】を紹介します。
画像: 七人兄弟シンママ「長男がいるから将来安泰♪」高校生から働かせ、生活費は長男頼り → 大誤算な結末が

長男に「あんたは将来、一家を支えるんだから」と言い聞かせる母親

私の遠い親戚に、A子という七人の子供を持つシングルマザーがいます。子だくさんであることはいいのですが、問題なのは、母親であるA子をはじめ、一家が長男に【タカる気満々】なことです。

長男が高校生の時から、A子は長男に「あんたは将来、一家を支えるんだから」と言い聞かせてアルバイトをさせ、お金を全て家に入れさせていました。

高校を卒業して就職した長男は、近所で一人暮らしを始めましたが、家への仕送りのほかに、兄弟たちからよく「社会人なんだから〇〇を買って!」とおねだりをされて、買ってあげていました。

私たち親族は「長男くんの人生もあるんだから、親子共々頼りすぎるのはやめなさい」とA子に何度も注意しましたが、全く聞く耳を持たず。しかし長男が22歳になった年に、転機が訪れたのです。

長男が「結婚したい」と家に女性を連れてきた時、母親は……

ある日A子が、私に「長男がいなくなったからお金がない。助けてほしい」と電話をしてきました。どうして長男がいなくなったのか、話を聞いてみることに。

A子によると、ある日長男が「結婚したい」と家に女性を連れてきたそうです。それでA子が「結婚したら、うちへの仕送りがなくなるんじゃないだろうね?」と聞いたところ、今までほとんど怒ったことのない長男が声を荒げて「この家とはもう絶縁する」と言って出ていき、それから音信不通になってしまったとのこと。

「長男がいなくなったら生活できない」と泣くA子を見ても、正直私には自業自得としか思えず、「うちでできることはないから」と冷たく言って電話を切りました。

その後、A子は高齢の母親と同居して介護をしながら、母親の年金頼みの生活をしていると他の親族から聞きました。

長男におねだりしていた兄弟たちも大人になって、「自分が“タカられる”立場になるのはごめんだ」と、みんな家から出ていってしまったそうです。

私にできることは、今どこにいるかわからない長男の幸せを願うことのみです。

【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。

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