子どもにとって、自分の誕生日は年に1度の一大イベント! 希望するプレゼントを贈ったり、好物を作ったりして、なるべく素敵な1日にしてあげたいと思いますよね。今回はそんな誕生日に関するエピソードを友人が聞かせてくれました。
画像: 娘の誕生日。「不器用な私が作ったものなんて渡せないや」惨めな気持ち → 娘の『優しい言葉』にホロリ

お金の余裕はないけれど

先日、娘の7歳の誕生日がありました。
私は2人目の出産を控えており、正直お金の余裕はありません。つわりがひどく、パートを辞めてしまったのも家計に打撃を与えていました。

それでもなんとか娘を喜ばせたくて、不器用ながらも娘が大切にしているクマのぬいぐるみの服を手作りしました。
誕生日当日は家族だけでささやかなパーティーも開く予定でした。

予想外の来訪

ところが当日、義両親が予告もなく、大きなプレゼントを抱えてやってきたのです。
娘に渡されたのは、最新型の高価なゲーム機。娘は目を輝かせて喜んでいます。

良かれと思って買ってきてくれたのは分かっているのですが、高価なプレゼントを前に、私は自分の手作りプレゼントが急に惨めに思えてきて、娘に渡すことさえためらってしまいました。

思わず隠したプレゼント

結局「今日は渡すのはやめよう」そう思ってコソコソと仕舞おうとした時、義母が「あら、他にプレゼントはないの?」と私に尋ねました。

「あ、いえ、特には……」と口ごもると、娘が私の背後を覗き込み、「ママ、それなぁに?」と聞いてきました。

隠していたぬいぐるみの服が見つかってしまったのです。

娘の言葉に感動

「えっと、これは……」と躊躇していると、「可愛い! クマさんのお洋服だ!」と娘が目を輝かせました。

私はしぶしぶぬいぐるみの服を娘に差し出しました。
「ママが作ったから、あんまり上手じゃないんだけど」小さな声で言うと、娘は「わぁ、ありがとうママ! 可愛い~!」と満面の笑みでプレゼントをぎゅっと抱きしめました。

娘の言葉に、私の惨めな気持ちは消え、胸が熱くなりました。そして、娘の優しさに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

お金では買えない、私の愛情が娘に伝わったことが、何よりも嬉しかったです。最新ゲーム機には遠く及ばないかもしれませんが、娘の笑顔が私を救ってくれました。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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