筆者の友人・K子の両親は、2人とも有名な大手企業に勤務していました。そのため、娘のK子に対しても「名前の通った企業に就職しろ」とプレッシャーを与え続けていたのですが……。
画像: 両親「簡単に転職なんてするもんじゃない!」ケンカ別れして疎遠に → 数年後、感動の展開が待っていた

転職反対

大学卒業後、大手電機メーカーに就職したものの、とにかく忙しい部署で、残業は当たり前、休日出勤や出張なども多く、かなりブラックな労働環境でした。

私は悩んだ末、転職を考えました。
当時は転職雑誌などが一般的だったため、部屋に置いておくと、母に見つかって「あなた、転職するの?」と問い詰められる始末。
事情を説明し「もっと自分のやりたいことができる会社に行きたい」と伝えたのですが、両親揃って「そんな簡単に転職なんてするもんじゃない!」と大騒ぎになってしまったのです。

転職決行

両親が現役の頃は大手企業は終身雇用が当たり前でした。
でも、数年後には私の勤務していた事業部は縮小され、何とリストラが行われることに。
私は転職をしようと動いていたため、条件の良い会社へ転職することができたのですが、会社内は大混乱に陥ることになってしまいました。

疎遠

私が転職したことで両親は大激怒し、いつしか疎遠になってしまいました。
私の結婚・出産にも見向きもしなかったのですが、つい最近になって、父が体調を崩し入院したという話を母から聞いたので、夫と子どもたちを連れてお見舞いへ行くことにしたのです。

病室へ入ると、そこには痩せた父と年老いた母の姿が。
父は「お前にはさんざん自分たちの価値観を押し付けてしまったな。今はキャリアアップするために転職する人なんてごまんといるし、最初に勤めた会社が未来永劫残るわけでもないんだよな。」と言ってくれたのです。

修復

私の夫は小さいながら会社を経営していて、そのことを父に伝えると「娘と結婚してくれてありがとう。この子たちを幸せにしてやってくれ。」と笑顔で夫と握手をしてくれました。

厳しかった母もすっかり丸くなり、今では孫たちを目に入れても痛くないほど可愛がってくれています。
父は再会してすぐに他界してしまったのですが、最期に仲直りができて良かった……お葬式で父の遺影を見ながら、涙が止まりませんでした。

【体験者:40代女性・自営業、回答時期:2025年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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