小学校入学を控えたお子さんを持つ親御さんにとって、ランドセル選びは悩ましい問題ですよね。
A子もその一人。娘の選ぶ色と親として選んでほしい色の違いに頭を悩ませていたそう。筆者の知人A子が話をしてくれました。
画像: 娘が選んだランドセルは、シルバー!?「無難な色の方が、、、」葛藤する私に → 同僚から鋭い一言

ランドセル選び

春から小学校に入学する娘のために、ランドセル探しを始めたA子。

親子でお店を巡る中、娘はシルバーのランドセルに一目惚れ。

キラキラ光るランドセルに、目を輝かせたそうです。

一方、A子は「派手で目立ちすぎるのでは」と心配になり、できれば無難なベージュを選んでほしいと考えていました。

6年間飽きずに使える色を選んでほしいと思っていたのです。

娘の強いこだわりと、揺れる親心

家に帰ってから、A子は娘を説得しようと試みました。

「シルバーはちょっと派手すぎないかな?」

「ベージュならお洋服にも合わせやすいし……。」

などと、色々な角度から話してみました。

しかし、娘の意思は固く、

「最初に気に入ったシルバーがいい! それ以外なら使わない!」

と、まったく譲りません。

A子は子どもの意見も尊重したいけれど、やっぱり長く使うものだから、後悔してほしくないという気持ちもありました。

パート先の同僚の言葉

そんな中、パート先の同僚にこの話をすると、意外な話を聞くことになりました。

「私、子どものころにランドセルの色を選ばせてもらえなくて、今でもちょっと根に持ってるの」

というのです。

同僚は、その思いもあって自分の子どもに自由に選ばせたところ、紺色を選択。

でも、子どもが高学年になったとき「なんで紺色にしたんだっけ?」と尋ねると、もう覚えていなかったとか。

「もし親に押し付けられた色だったら、きっと忘れなかったと思う。嫌な思い出ほど記憶に残るからね」

という言葉が、A子の胸に響きました。

娘の笑顔が教えてくれたこと

同僚の話を聞いて、A子はハッとしました。

6年間使うのは娘なのだから、親の価値観を押し付けるより、娘自身が気に入ったものを持たせることが大切なのではないか。

そして後日、A子は娘と再びお店を訪れました。

そして、娘が最初に気に入ったシルバーのランドセルを、今度は迷わず購入。

嬉しそうに満面の笑みを浮かべる娘を見て、A子は思ったそうです。

「これでよかったんだ」と。

親としては、色々なことを考えてしまいますが、最終的に大切なのは、子どもが笑顔で学校に通えることかもしれません。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

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