結婚式は、久しぶりに会う親戚や友人と喜びを分かち合う大切な機会でもあります。しかし、人付き合いが苦手な人にとっては、少し気が重い場となることもあるのではないでしょうか。今回は筆者の友人A子の体験談をお届けします。
画像: 「その地味な服は何?」伯母の【心ない言葉】に傷ついていると →「伯母さんの方が──」救世主に感謝

結婚式に出席することに

先日、従妹のB美から結婚式の招待状が届きました。
B美は私の10歳年下ですが、小さい頃はよく一緒に過ごしたものです。
B美の母、つまり私の叔母は体が弱く、入院することもあったため、私がB美の家に泊まりに行って面倒を見ることもありました。

しかし、問題は私が人付き合いが苦手で、大人になってからは親戚ともほとんど会っていないということ……。
B美の晴れ姿は楽しみでしたが、親戚が集まる場というだけで憂鬱な気持ちも拭えませんでした。

口うるさい伯母に声をかけられ

結婚式当日。披露宴は滞りなく進みましたが、歓談中に近くの席にいた私の父の姉である伯母から「あら、A子じゃない! 久しぶりね。……って、その地味な服は何?! 結婚式なんだからもっと華やかな服を着てきなさいよ」と、大きな声で嫌味を言われてしまいました。

私は「すみません、派手な服は苦手で」と答えたのですが、伯母はさらにヒートアップ。
「そういえばあなた、いつも親戚の集まりを避けてるわよね。そういうところも非常識よ!」と責め立て始めたのです。

伯母の大きな声に、周囲の人たちも注目し始めました。

伯母の非難は続く

恥ずかしさに耐えつつ、なんとか反論しようとしたのですが、伯母は私の言葉を遮り、「B美の晴れ舞台に水を差すつもり? 本当に常識がないわね!」と、さらに大声で非難してきました。

周りの視線も痛く、私は涙をこらえるのに必死でした。
ただ心穏やかにお祝いしたいだけなのに、なぜこんなに責められないといけないの……?

せっかくの結婚式なのに、申し訳ない気持ちと、理不尽な伯母への怒りが入り混じり、心はぐちゃぐちゃです。

B美の優しさと思いやり

その時、挨拶回りをしていたB美が伯母に近づき、毅然とした態度で言い放ちました。

「伯母さん、A子姉ちゃんの服装の何が悪いの? せっかくの結婚式で人のことを責める伯母さんの方が非常識だよ!」

新婦本人に諭されたことで、伯母はようやく黙り込みました。

B美は私に駆け寄り、「A子姉ちゃん、来てくれてありがとう!」とハグをしてくれました。
私の目からこらえていた涙が溢れ出しました。

伯母は悔しそうな様子でしたが、さすがに新婦本人に諌められては気まずかったようです。
その後は何も言われることなく、穏やかに式を終えることができました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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