本屋のスタッフとして働く知人のA子。
本に囲まれた職業に就くことが夢だった彼女は、今の仕事に心から満足しています。
しかし、お客様のある行動に頭を悩ませている様子。
今回は書店員として、お客様にお願いしたいこととその理由を尋ねました。
画像: 本屋で「今すぐやめてください(泣)」書店員がお客様に【切実にお願いしたいこと】とは?

本屋でのちょっとした気遣いが、素敵な本との出会いを生む

幼いころから本が大好きで、「いつか本に囲まれた仕事をしたい」と夢見ていたA子。

夢が叶い、書店員として働き出しました。

昨今は、多くの人がネットで本を購入する中、実際に書店に足を運んで本を手に取るお客様には心から感謝しています。

お客様が本を手に取る瞬間が、A子にとって何よりの喜びなのです。

しかし、そんな中でA子が「ぜひお願いしたい」と思っていることがあります。

それは「平積みされた本の上に荷物を置かないでほしい」ということです。

本の表紙を隠さないために

A子は何度も、平積みされた本の上に荷物を置くお客様を目にしてきました。

その中でも、特に印象が残っているのは、仕事終わりらしき男性が大きなカバンとコンビニのコーヒーの紙コップを本の上に置いたまま立ち読みしていたときのこと。

A子は心の中で「その本の上はテーブルじゃないんです」と呟きながらも、接客中でその場を離れることができませんでした。

男性が立ち去った後、本を見てみると、重いカバンが載ったせいで本の帯が歪み、カバーの角に傷が付いていました。

もちろん、こうしたダメージは本の価値を下げ、他のお客様の購入をためらう原因になりかねません。

しかし、A子がもっとも懸念しているのは、「荷物で本の表紙が隠れてしまい、その本が目に留まるチャンスが失われること」です。

平積みされた本は、表紙を見せることでお客様の目を引き、本との偶然の出会いを生むために陳列されています。

荷物でその表紙が隠れてしまうことは、せっかくの出会いのきっかけを逃してしまうのです。

本との出会いを守るために

A子は、書店が「本との素敵な出会いの場」であり続けるために「少しの気遣い」がとても大切だと感じています。

本棚に並んだ本の表紙を見て「これ、気になる!」と思う瞬間が、素敵な出会いを生み出すのです。

だからこそ、A子の個人的な意見ではありますが、荷物を本の上に置かないという小さな配慮が、とても大切だと考えています。

書店という場所で、素敵な本との出会いを楽しんでほしい。

A子は、この思いが本を愛するすべての人に届くことを願っています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.