ひと昔前は家事を女性がひとりで全て担っていた家庭が多かったもの。ただ最近では、共働きの家庭が増えるとともに、夫婦で家事を分担している家庭も多くなったといいます。今回はそんな家事の分担について、義父のとんでもないアドバイスを耳にした経験のある筆者の知人Rさんのお話です。
画像: 「もし嫁に家事を押し付けられそうになったら、、、」義父が旦那にした【とんでもないアドバイス】

共働きなのに……

Rさん夫婦は共働き。Rさんはフルタイムでバリバリ働いており、繁忙期には旦那さんよりも帰宅が遅くなる日もありました。

「たまには家事やってくれない? 洗濯物とか」
「えー、俺も忙しいんだよ」
Rさんは家事の分担を旦那さんに求めるものの、なかなか協力してもらえないのが目下の悩み。

旦那さんは結婚前にひとり暮らしをしていたこともあり、掃除や洗濯、料理などの家事が全くできないわけではありません。

それなのに結婚してからというもの、お皿の1枚すら洗うことなく、Rさんがバタバタと家事をこなすのをソファに寝転がってスマホ片手に見ているだけ。

「どうしたら家事を分担してくれるようになるんだろう……」
Rさんは一緒に働いている既婚の同僚に相談してみたものの、「家事は女の仕事だと思ってる男の人多いからね」と、皆同じ悩みを抱いているようでした。

義父のトンデモアドバイス

そんなある日、Rさん夫婦は義両親を自宅に招くことに。
「たくさんお料理作って来たから、Rさんは何も作らなくていいわよ!」
義母はそう言っていそいそとタッパーに詰めて持ってきてくれたおかずを皿に盛りつけます。

「腹減ってるから早くしてくれよー」
義母とRさんが食事の支度をしている間、義父と旦那さんはビールを手に談笑しています。

「うちの息子、家事手伝ってる? うちは旦那がアレだから変な影響受けてないかしら」
義母がRさんを気遣って聞いてくれました。
「いえ、あまり……そういえばお義母さんも働いてらしたんですよね?」
「そうなのよ、ほんと大変だったわ。あの人何もできないし。何か頼んでも失敗するから任せられなくて」
実は義両親もずっと共働きで、義母はほぼ家事も育児もワンオペだったといいます。Rさんは改めて義母を尊敬の眼差しで見つめました。

「おい、〇〇(旦那さん)いいか? 嫁に家事を押し付けられそうになったら、いい方法を教えてやる……」
食事が終わってRさんと義母がキッチンで洗い物をしていると、お酒に酔った義父の大きな声が響いてきました。
「皿洗いを頼まれりゃ、わざと皿を割ったり、洗濯をシワシワのまま干したりして、わざと失敗するんだ。男に家事なんか頼んでも無駄だと思わせろ!」
「なるほど! 父さん策士だな」
そう返事する旦那さんの声も聞こえます。

義母はさっと顔色を変え、キッチンから義父のいるリビングにずかずかと歩いて行きました。
「ふーん、今までそうだったんだ。本当はできるってことね」
慌てて義母の後についていったRさんの目に映ったのは、みるみるうちに酔いが醒めていく義父の顔でした。

それからというもの、義父とRさんの旦那さんは義母に厳しく家事を教え込まれ、今はどちらの家庭も家事を分担できるようになったそうです。

家事をやりたくないからわざと失敗するなんて許せませんね。共働き家庭は収入に関わらず、家事を分担した方が効率も良いですし、夫婦円満にもつながるはずです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。


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