11月と言えばブラックフライデー! 厳選した獲物をいかに安く上手に買えるかが勝負。戦いの場はショッピングモール。だがそれが面白くない姑は小言が止まりません。この話は、友人Rが義実家に行った時の出来事です。
画像: 【ブラックフライデー】義母「また無駄遣いしてるのね」嫁に小言連発! 義母を黙らせた秘策とは?

ブラックフライデーの買い物

義実家の近くには大型のショッピングモールがあり、帰省の度に家族で買い物に行くのがRの唯一の楽しみ。

「ブラックフライデー? また無駄遣いするのね」
姑のK子が不機嫌な顔でRを睨みます。
「私はそんな風に着飾ったり、無駄遣いなんてしなかったわ」と小言が止まらないK子。

子供がまだ小さく働けないR。
着飾っていると言われたこの服は、3年も前から着ているものでした。
K子はお金を使うことを極端に嫌います。夫を早くに亡くし、苦しい生活が長かったせいでしょう。
だけどそんな姑を黙らせる秘策がRにはありました。

いざ、セールに出発!

義実家で目覚めた朝。古い家は底冷えする寒さで、吐く息も白いくらいです。
厚着をしたK子に見送られ、いざセールに出発!
車の窓を開け、むすっとした顔のK子に向かいRは笑顔で叫びました。
「お義母さん! お土産買ってきますね!」K子は一瞬驚いた顔をしたがすぐに「いらないわよ」とそっぽを向きました。

いよいよセール会場に到着。
Rは子供を夫に託し、メモを片手に駆け回り、無駄なく次々に目当ての商品を手に入れていきます。
夫はベビーカーと荷物で大変そうですが、気にしていられません。
ついに狙っていた商品を全て手に入れました!
どれも本当に必要なものばかり。しかも通常よりお得に買えて大満足です。

無駄遣い?

帰宅するとRは勢いよく義実家のドアを開け、大量の買い物袋を運び込みました。袋の山を見たK子は悲鳴のような声で「またこんなに無駄遣いして!」と叫びます。
Rはにっこり笑って「全部、本当に必要なものですよ」と言いながら紙袋をK子に渡しました。
「なによ、これ?」
「いいから開けてください」
ぶつぶつ言いながらK子が袋を開けると、中には軽くて温かそうなベージュのダウンジャケットが。
「お義母さんいつも厚着しているから。これなら1枚羽織れば温かいはずですよ!」
「服なんかたくさんあったって仕方ないでしょ」
悪態をつきながらも袖を通し、ほころぶ顔を隠しきれないK子。

K子は余程嬉しかったのか
「ちょっと隣に回覧板渡してくる」とダウンを着たまま出かけて行きました。
きっと「嫁がまた余計な物を買ってきてねえ」と自慢しているに違いないと、R夫婦は笑いあったそうです。

【体験者:40代・主婦、回答時期:2023年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:N.tamayura
長年勤めたブラック企業を退職し、書くことを仕事にするために転職した駆け出しライター。在職中に人間関係の脆さを感じた経験から、同世代に向けて生き方のヒントになるような情報を発信すべく、日々リサーチを続けている。

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