発表会での役割決めって、子供以上に親もワクワクしますよね。しかし人気の役割があると、どうしても本人の希望が通らないことも……。今回は、ママ友から聞いたモンスターペアレントの話をご紹介します。
画像: 幼稚園で、発表会の役決めに「うちの子の方がふさわしいのに!」文句を言うママ友に → 先生がスカッと!

息子の願いが叶った

幼稚園の発表会での出来事です。息子の通う幼稚園では、クラスごとに合奏を行います。平均よりもだいぶ小柄な息子は年少の頃から「大きな音がかっこいい!」と、大太鼓に憧れを抱いていました。

そんな息子もあっという間に年長に。発表会も近づき、それぞれの役割が発表されました。

「ママ聞いて! ぼく大太鼓に選ばれたんだよ!」

息子の言葉を聞いた私は、とても嬉しい気持ちになりました。ここまでは良かったのですが、この後面倒なことが待っていたのです。

「うちの子の方が適任でしょう?」

「ちょっと、なんであんな小さい子が大太鼓なんですか? うちの子の方が適任でしょう? 鍵盤ハーモニカなんてありえないです」

発表会前に保護者会が行われたのですが、そこでママ友のA子が先生にこんなことを言い出したのです。A子の子供と息子は大の仲良しだったので、こんな発言をするなんて信じられませんでした。

すると他のママたちも続けて口を開きました。

「確かに大太鼓って大きい子がするイメージだよね?」

「もしかして先生に媚び売ったんじゃないの?」

教室内で保護者達がざわつき始めます。私は息子がバカにされているようで、悔しくてたまりませんでした。

保護者の心を動かした先生の言葉

「みなさん静かにしてください」

これまで黙っていた担任の先生が話し始めました。

「○○くん(息子)はクラスでも小柄な方です。でも、いつもみんなをまとめてくれるリーダーのような存在です。私が大太鼓に選出した理由はそこにあります」

さらに話を続けます。

「どの楽器も大事な役割で優劣はありません。子供たちはそれぞれ必死に頑張っています。『大切なのは心を一つにすること』だと子供たちに毎日伝えているので、どうかご理解いただけないでしょうか?」

先生の言葉に保護者達は感銘を受けました。多くの保護者が頷く中、A子だけは不満そうな顔をしていました。すると、先生がA子にこう伝えたのです。

「A子さん、息子さんは自ら鍵盤ハーモニカを希望していました。知っていましたか? 大太鼓は立候補していませんでしたよ」

「そ、そんな。あんなに大太鼓に立候補しろって言ったのに」

予想していなかった真実にA子の顔は真っ青に。
親の理想を子供に押し付けすぎるのは良くないですよね。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2022年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。


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