兄弟や姉妹を育てていると、「比べないようにしよう」などと気を遣うこともありますよね。
そしてそれは育てられる子どもにとっても、過敏に反応してしまう部分でもあります。
今回はそんな姉弟差を感じてしまった、筆者の実体験をお話します。
画像: <姉弟差別>「楽器は高いからダメ」と言われ諦めたのに──弟との扱いの差に「未だに親が許せない」

吹奏楽部に絶対入りたい!!

私が中学校に入学した時のことです。
私が通う中学校は、吹奏楽部の強豪校でした。
元々音楽に興味があったので、体験入部は一番に吹奏楽部を選んだのです。

本当はサックスをしてみたかったのですが、ここでまさかのフルートに一目惚れ!
絶対にフルートをかっこよく吹くぞと意気込み、帰宅して両親に部活の話をしました。ところが……

「高いからダメ!」それ以上は頼めず、渋々運動部へ

元々両親には、好きな部活に入って良いと言われていた私。
ところが吹奏楽部の話をすると、

「それって楽器買わないとダメなんでしょ??」
「フルートは高いからダメ」

と、まさかの断固拒否!
一応レンタルもあったのですが、最終的に部員は自前でフルートを買う流れになっていました。
それから何度もかけあいましたが、「レンタルにしても、最後は買わなきゃダメなんだから」と断られてしまいました。
結局親を説得できず、泣く泣く諦めることになったのです。

そうして私は仲良しの友人と共に、運動部へ入部しました。
思っていた以上に楽しい3年間となり、また高校に入っても同じ運動部へ入るほど、熱を入れることが出来ました。

弟の大学祝い。手に持っていた物は……!!

それから数年後、私が社会人になり、一人暮らしをしていた頃です。
弟が大学に合格したというので、お祝いで実家へ戻ることになりました。

楽しく食事をしていると、弟が笑顔で「お姉ちゃんに見て欲しいものがある!」と言い、何かを取りに部屋へ戻りました。
そうして弟が持ってきた物を見て、私は呆然としてしまったのです……。

どうして? お祝いしたいのに、なんだかモヤモヤが残ってしまった

弟が持ってきたものは、なんと新品のサックスでした。
それは大学でジャズバンド部に入部するという弟のために、両親が合格祝いで買い与えたものだったのです。
嬉しそうに話をする弟を、素直にお祝いすることが出来ませんでした。
さらにその後はベースまで買ってもらっていて、両親は弟に「音楽頑張れよ!」と嬉しそうでした。

恐らく両親的に、その頃は育児も終盤に入っていて、金銭的にも余裕が出てきたからだと思います。

私は中学校で運動部に入って楽しく過ごせましたし、今でも連絡を取り合う最高の仲間達に出会えました。
ただ、未だに吹奏楽部に入れなかった悔しさがあるのです。
贅沢な悩みだとは思いますが、

「私には楽器を買ってくれなかったのに」

という気持ちが、まだ消えないのです。

我が子には同じような目に合わせたくないと思ってしまった、苦い思い出でした。

まとめ

学生時代の部活が、今後の人生を大きく変えるというのはよくあることですよね。
「そんなにやりたきゃ、今からやればいい」というのはごもっともですが、「私はダメで、弟には買うの?」という姉弟間での差を感じてしまい、余計に悲しくなったのかもしれません。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2024年8月】

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。


コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.