心が疲れてしまったときには、いつもより悲観的になり卑屈になってしまうことも。これからお話するのは私が会社員をしていたころの体験談です。私は職場でさまざまなストレスを抱え、ついにうつ病を発症してしまい、休職することになったのですが……。
画像: うつで休職した私「誰からも連絡来ないし、やっぱり必要ない人間なんだ」→ どんでん返しが待っていた

休職

私は全国に支店のあるような大きな会社で営業事務をしています。最初はやる気満々で入社したはずだったのですが、成績を上げなければといったプレッシャーや毎日の残業、休日出勤にいつからか疲弊してしまい、体調不調を感じ始めました。

それからしばらく経ち、症状が改善されないため、病院へ行くと『うつ病』という診断結果を受けたのです。しばらくの間休職することを決めました。

「このまま辞めてしまおうか?」

休職期間に入ってからは、仕事のプレッシャーがなくなったはずなのに、今度は「自分なんて。」「仕事もできないなんてダメなやつだ。」「こんな私を必要としてくれる人なんていない。」と、自己否定を繰り返し落ち込むようになってしまいました。

実際に休職期間に入ってからは、上司から業務的な連絡が来る以外、同僚から連絡が来るようなこともありません。

そんな状態に私の思考は「やっぱり私がいなくてもなにも問題ないし、だれも私を気にかけてなんていないんだ。このまま辞めてしまおうか。」とネガティブな方向へ。

風向きが変わる

休職期間に入って1か月ほど経ったころ、ようやく体調も整ってきました。自分を卑下するような考え方をすることも少なくなってきて、回復に向かってきていると自分でも感じられるようになってきたのです。

ちょうどそんなタイミングで同僚から1通のLINEが届きました。内容は「○○ちゃん(私の名前)元気~? こっちは心配せず、しっかり休んでね! ○○ちゃんの持ち前の明るさと元気な顔で帰ってくるの楽しみにしてるよ~」といったもの。

そしてそのLINEから数日後、ほかの同僚からも「無理せずしっかり休んで! 仕事なんてどうでもいいから元気な顔が見たい!」とLINE。

この2通のLINEがきっかけとなり、1か月も休んで迷惑をかけているにも関わらず、待ってくれている人がいるんだと感じ、必ず職場復帰を果たすと強く心に誓いました。

職場復帰

その後、私は結果的に2か月の休職期間を経て職場復帰を果たしました。

復帰してすぐに同僚たちに誘われ食事へ行くことに。

その食事の席で同僚から「絶対負担をかけたくなかったから、職場のことを思い出さずに済むようにしばらくは連絡しないってみんなで決めていたんだ! 戻ってこれないかも……って思ってたから本当にうれしい!」とありがたい言葉をかけてもらえました。

たしかにいま考えてみると、休職に入ってすぐの私はメンタルもボロボロでどんなLINEが来ても負担に感じていたかもしれません。

そんな風に気持ちに寄り添ってくれて『仕事をする私』ではなく私個人を大切にしてくれる同僚と出会えたことに感謝しかありません。

いまでは当時の同僚たちも私もその職場から離れていますが、ときどき食事に行ったり連絡を取り合ったりと、一生モノのご縁となりました。

【体験者:30代・女性自営業、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。


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