仕事と家庭のバランスに悩むことは、多くの方が直面する課題ですよね。特に、妊活や出産を考えると、仕事との両立が一層難しく感じられることがあるかもしれません。
今回は知人A子から聞いた、妊活のために転職してきた同僚Y子のエピソードを紹介します。Y子の選択と、その結果職場で起きた出来事とは──。
画像: 転職してきた理由は「妊活のため」【腰掛け】で適当に仕事をする同僚に、周りの反応は?

Y子の転職理由と周囲の反応

A子の同僚であるY子は、妊活のために前職から転職してきたことを周囲に公言していました。「前の職場はやりがいもあって給料も良かったけど、忙し過ぎて妊活できなかった。だから今の職場に来たのよ」と言い放ったのです。

さらには、「出産したら辞めて、また前職に戻るつもり。今の仕事にはやりがいがないしね」とまで言い切りました。

職場の空気とY子の本音

Y子の態度は、職場の空気を微妙に変えることに。いつもどこか上の空で、まさに「腰掛け仕事」の典型そのもの。周囲の同僚たちは、自分の仕事に誇りを持ち、日々努力している中で、Y子のあからさまな態度に良い印象を持ちませんでした。

妊娠と退職、そして同僚たちの本音

A子を含めた同僚たちは、次第に「この人とは一緒に働きたくない」という思いを募らせていきました。

そして約2年後、Y子は念願の妊娠を果たし、大喜びで上司や同僚に「私、妊娠しました!」と報告。その後、産休と育休を経て職場復帰することなく退職することになりました。

Y子は退職日当日、産休前以来久しぶりに職場を訪れ、生まれた子どもを連れて最後の挨拶をしました。

「長い間お世話になりました」と笑顔で挨拶するY子に対し、同僚たちは「出産おめでとう。お元気で」と見送りましたが、心の中では出産を祝う気持ちよりも、「退職してくれて良かった」という思いが強かったのです。

転職と妊活、職場での言動の重み

今回のY子のケースでは、妊活や出産を優先するための転職が理解されなかったというよりも、彼女の発言や態度が同僚たちの反感を買ってしまったことが問題でした。

たとえ転職の理由が妊活であったとしても、職場内で良好な人間関係を築けていたなら、Y子の出産を心から喜んでくれる同僚もいたかもしれません。

しかし、大人になると子どものころのように誰かが間違いを指摘してくれることはほとんどなく、Y子の態度に否定的な同僚たちも、退職するまでの間に誰も彼女に直接指摘することはありませんでした。

その結果、多くの人が少しずつ距離を置くようになっていったのです。

Y子に悪気はなかったのでしょうが、Y子自身がそのことに気付き、次の職場では周囲の理解を得ながら仕事と子育てをうまく両立してくれるといいですね。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。


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