筆者が住んでいる地域では、未だに家父長制が根強く残っています。特に私たちの親世代は、家父長制にがんじがらめになっている家庭も少なくありません。これは筆者が実際に体験した義家族の価値観に驚かされたエピソードです。
画像: 用事があるたびに「長男の嫁の仕事よ!」【義母の古い価値観】を押し付けられ → 思わず、嫁は!?

長男の嫁

私の義母は義父が長男だったため、義祖母に「長男の嫁なんだから」とさまざまなことを押し付けられてきたそうです。
私の夫は長男ですが、若い頃から義父母と折り合いが悪く、あまり義実家との付き合いはありません。

義母は結婚を機に、私を使ってなんとか夫に長男としての役目を果たすように言ってきていたのですが、夫は知らん顔。
義母はそのうちターゲットを私に変更して、さまざまな用事を言いつけては「これは長男の嫁の仕事よ!」と言い出すようになったのです。

義祖母

ある日、義祖母が体調を崩し、退院後に介護が必要な状態になってしまいました。
夫は義祖母のことも敬遠していたので「お前は何もする必要はないよ。」と言っていたのですが、義母は自分が面倒を看たくないので「本家のおばあちゃんなんだから、あなたが面倒を看なくちゃ!」と言い出しました。

義祖母の家は県外で、片道2時間以上かかります。
我が家には中学生と小学生の息子がいて、私も仕事をしているため、毎日通うことはできません。
義母に断りの連絡を入れると「ありえないわ!」と激怒!
「私は長男の嫁としての義務を果たしてきたわよ? だったらあなたもしなくちゃダメじゃない!」と責任転嫁しだしたのです。

説得

義母は私が引き受けないことがわかると、我が家に乗り込んできました。
夫は苦虫をかみつぶしたような顔をしていましたが、義母は構わず、私に義祖母の介護をするように説得を始めました。

義母の話を聞いているうちに、私の中に疑問が生まれたので、義母へぶつけてみることにしました。
「お義母さんの介護を私がするのは分かりますけど、おばあちゃんの介護はお義母さんがするんじゃないんですか?」

義母は「何ですって!」と大激怒!
そこで夫が「自分がしたくないからって、うちに押し付けんなよ。長男の嫁とか、そういう古い価値観を押し付けるところが昔から嫌なんだよ。」と反撃。
夫と義両親が長い間うまくいってなかった理由がハッキリし、義母はさすがに落ち込んでしまいました。

その後

結局、私も義母も義祖母の介護をすることは物理的に厳しかったので、介護サービスや施設などを利用することになりました。
義祖母と義母はそもそもうまくいってなかったので、きっとお互いに嫌だったのかもしれません。

夫の発言からしばらくの間は義母も大人しかったのですが、しばらくして「今度法事があるから、その時に長男の嫁の仕事を教えるわね!」と言い出し、夫に「いい加減にしろ!」と怒られていました。

長男の嫁でなくても、できる人が協力したらいいですよね。長男の嫁だからといって、家を守るためにいろいろなことをしなければいけないというわけではありません。義母が長男の嫁として大変だったのはわかりますが、義母の価値観を、どうやったら変えることができるのか、我が家では夫婦そろって頭を悩ませています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K


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