パートナーが大病に罹ったとき、あなたならどんな言葉をかけますか? これは筆者が実際にガンを経験したときに、夫からかけられた一言にまつわるエピソードです。聞こえは良いですが、夫の真意とは……?
画像: ガンが分かった私に、モラ夫「俺より先に死ぬな!」優しい人かと思いきや → その本当の意味に「呆れた」

大病

私は4年前、乳ガンであることが判明しました。
何となく違和感は感じていたものの、実際に診断名を告げられた瞬間はとてもショックでした。
入院・手術・抗がん剤・放射線とあらゆる治療をしなければならず、まだ小さい子どももいたので、何とか夫の協力を得なければいけないと思いました。

病気の状態やこれからの治療などを話したとき、夫が意外と落ち着いていたのを覚えています。
コロナ禍ということもあり、手術日の待機やお見舞いなども禁止されていたので、とにかく私のいない間、子ども達のことをお願いしたいと伝えたのです。

神妙な一言

夫は珍しく神妙な顔で「俺より先に死ぬなよ。」と言ってきました。
夫は私よりも年下なので、「順番からいったら私が先に死ぬんだから。」と言うと、「女は旦那さんが死んでも長生きするけど、男が奥さんに先立たれると、みんなしょぼくれるんだよ。」と言うのです。

夫の職場はモラハラ男が多く、夫ももれなくその一人。
今まで奥さんを家政婦のようにこき使っていた同僚のHさんが、最近ガンで奥さんを亡くし、「とにかく男一人では何もできないよ。」と言っていたという話を聞いた覚えがありました。

自分の心配

普段から子ども達にキツく当たっていた夫は、子ども達からも疎まれている状態でした。
冷静に自分の置かれた状況を判断する頭は残っていたらしく、私がいなくなったら大変だと思ったのでしょう。
夫の神妙な一言は、自分のこれからを心配して口を突いて出た一言だったのです。

私の身体のことを心配したのではなく、今後の自分の事を最優先に考えて発した言葉だとわかると、妙に納得できました(笑)

驚きの事実

退院後、子ども達に話を聞くと「パパは何もしなかったよ。昼間だけおばあちゃんが来てたから。」と言いました。
あろうことか、夫は自分の母親を家に呼びつけて、家事や子ども達の世話を押し付けていたのです。

私は義母に病気のことを伝えていなかったので、すぐに連絡してお礼とお詫びを伝えました。
自分一人では大変だという気持ちはわかりますが、それにしても、わざわざ母親を呼びつけるなんて……本当に自分の事しか考えていないんだなぁと情けない気持ちでいっぱいになりました。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K


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