季節の変わり目や大きな出来事がきっかけになることもありますが、普段どおりの生活をしていても心を病んでしまうことがあります。今回は、『心が疲れている人のサイン』を、実体験を絡めてご紹介します。
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心が疲れてしまったきっかけ

私の場合は、出産と育児がきっかけでした。
自分で言うのもなんですが、なんでも完璧にやり遂げたいという気持ちが強く、出産や育児に追われる中でも家事は完璧にやらなければと考えていました。

夫は仕事ばかりで帰りは深夜、出張も多くずっとワンオペで頑張っていました。
実家も遠方で頼れず、結婚を機に引っ越した土地には親しい友人もおらず、私が頑張らなければと背負いすぎたことが原因だと思います。

そこから一年ほど、長い地獄のような日々でした。
今思えば、あれは心が疲れていたんだなと思えるサインをご紹介します。

息の仕方がわからなくなる

呼吸って何も考えずにしていますよね。それが突然わからなくなりました。
息を大きく吸って酸素を取り込んだつもりでも、肺に届いているか不安で常に呼吸が浅い状態。
水の中でおぼれているような感覚になり、気になるとずっと深呼吸を繰り返していました。

どうすればいいのかわからなくなり、今にも倒れてしまうんじゃないかと本気で思っていました。
ただ、そんなことを言うと馬鹿にされそうで誰にも言えずひたすら耐えていました。

喉が詰まる感じがする

喉の奥に丸い飴玉が詰まったような感覚がずっと続いていて、パンや氷を呑み込んで流し込もうとしていました。後から考えるとそんなわけはないと笑ってしまいますが、病んでいるときは本気で飴がひっかかっていると思い込んでいました。

調べてみるとその症状を緩和してくれる漢方があり、服用を続けて症状は落ち着きました。

気が付くと泣いている

朝も夕方も、子ども番組を見て泣きながら生活しているような状態でした。
感動しても悲しくても嬉しくても、もう何をしてもすぐに泣いてしまうような精神状態で、子どもができると涙もろくなると言いますが、明らかに度を越えていました。

好きなものに興味がなくなる

大好きだったはずのアニメや漫画に興味がなくなりました。
それまでは、時間ができれば自分でイラストを描いたりSNSで仲間と話したりしていましたが、まったく触れることがなくなりました。
新刊が出ても、新作アニメが放送されても見ることがなくなり、子育てと家事のことばかり考えるようになっていました。

その後

それから一年ほどそんな状態が続き、さすがに心配した夫が病院へ連れて行ってくれましたが、処方された薬が合わず飲むことができませんでした。

気分転換に実家や日帰り旅行へ連れて行ってくれ、夫もできないなりに家事を手伝ってくれるように。洗濯や掃除などできることはやり、料理は苦手だから総菜やテイクアウトでいいよねとゆるく家事をする姿をみていて、完璧じゃなくていいのかと気づいた私。
それからだんだん気持ちが楽になり、気が付けば症状も軽くなっていました。

なんでもきちんとしないと気が済まない性格だった私は、自分で自分を雁字搦めにして追い込んでいたように思います。
こうしなければ! という気持ちも大事ですが、すこしゆるく構えて、「まいっか」くらいで過ごすくらいがいいのかもしれません。

ftnコラムニスト:karira

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