離婚をして親権を手放し、養育費を払う約束をしたのに結局払わない親が多いといいます。今回は出戻ってきた義姉に何故か養育費をせびられることになった私の友人のお姉さん、Eさんのお話です。
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出戻ってきた義姉

Eさんは旦那さんとお姑さんの3人で、旦那さんの実家で暮らしています。お姑さんとの関係は良好ですが、子どもをなかなか授からないことが目下の悩み。夫婦で不妊治療専門の病院に通い、早くお姑さんに孫の顔を見せたいと思っていました。

そんなある日、もう何年も前に結婚を反対されて駆け落ち同然で実家を出て行った旦那さんのお姉さん、つまりEさんの義姉が子どもを連れて出戻ってきたのです。
「元旦那、慰謝料も養育費も払いやしないのよ! しばらくここにいさせてもらうから。だってあたしの実家なんだからいいでしょ」
「別にいいけど……」
義姉のあまりの剣幕に、Eさんも旦那さんも何も言えませんでした。ただお姑さんだけは、ずっと会えなかった孫に会えてうれしそうにしていました。

何故か養育費をせびられることに

義姉の子どもはもう中学2年生。来年は受験なので私立の高校に行かせたいけれど、元旦那が養育費を払わないから行かせられない! と義姉はお姑さんに泣きつきました。

「でも私も年金暮らしだし……そんなには出せないわよ。公立の高校でいいんじゃないの? 」
お姑さんがそう言うと、義姉はさらに涙を流しながら言いました。
「この子にいい教育を受けさせたいの! 公立なんて不良ばっかりでだめよ! 」
「でも……」
お姑さんが渋っていると、義姉は急にEさんの方を向いて言いました。
「ちょっとEさん! 黙ってないで何か言ったらどうなの? うちは子どもいないんで援助しますとか……気の利かない人ね! あんたが子ども産めないから、この家の後継ぎは私の子だけになったんだからね! 不妊治療に無駄金使ってんじゃないわよ! 」
「そんな……」
Eさんはショックを受け、その場を立ち去りました。

その後義姉は旦那さんにも自分の子の学費や養育費を要求し、仕方なくEさん夫婦の収入から毎月少しずつ義姉に援助をすることになってしまいました。

不妊治療が成功

お金のかかる不妊治療を受けながら、全く働こうとせずに実家でだらだらしている義姉とその子どもにお金も渡さなければならないという過酷な日々が続きました。

しかしその間もずっと諦めずに続けていた不妊治療が実を結び、Eさんは念願の子どもを授かることができたのです。

「姉さん、俺たちもう援助できないからな。そろそろ仕事探せよ」
旦那さんはEさんの妊娠を告げるとともに、きつく義姉に言いました。
「わかったわよ……働けばいいんでしょ! 」

義姉は渋々仕事を探し、今は実家を出て子どもと2人で暮らしているそうです。ちなみに高校は私立受験に失敗し、公立高校に通っているとのこと。

そもそも養育費を払わない元旦那が悪いのですし、Eさんと旦那さんはとんだとばっちりを食らってしまいましたね。

ftnコラムニスト:緑子

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