水商売をしていると、お客さんにちょっと気のある素振りをしてお店に来てもらう、なんてこともザラにあるそうですね。これを色恋営業というらしいですが、今回は旦那さんの色恋営業を目の当たりにしてしまった私の友人、Kさんのお話です。
画像: ftnews.jp
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旦那さんはバーテンダー

女性が付き合ってはいけない男性の職業で、3Bってよく聞きますよね。美容師、バンドマン、そしてバーテンダー。

Kさんの旦那さんは小さなバーを経営し、自らバーテンダーとしてお店に立っていました。バーテンダーという職業柄もあり、Kさんの旦那さん目当てに女性客が多く訪れるほどのイケメンなので、なおさらモテモテ。

Kさんは旦那さんと結婚してからも、旦那さんに絶えず女の影がちらついていることに気付いてはいましたが、まあ3Bのうちのひとつを自分で選んでしまったのだから仕方ない、いずれ落ち着いてくれると思って耐えていました。

ある日、開店準備で家を出た旦那さんがお財布を忘れていることに気付いたKさんは、お店までお財布を届けに行くことに。

開店前のお店で

「入るよー」
入口のドアにはまだ開店前であるため、「CLOSED」の札が下がっていましたが、Kさんは気にせずドアを開けて中へ入りました。

Kさんは今までに何度もこうやって開店前に忘れ物を届けに来たことがあるので、勝手知ったる、といった感じで何気なく店の奥に行き、「STAFF ONLY」と書かれたバックヤードの扉を開けました。
「ねえ、財布忘れてたよ……っておい!!! 」
ドアノブを持ったまま、Kさんは思わず声を上げました。なぜなら旦那さんしかいないはずのバックヤードに、旦那さんとひとりの女性がいたからです。しかもその女性も旦那さんも乱れた服装で、バックヤードに置かれたソファで身体を密着させていました。

「え、誰……? 」
女性が気だるげに髪をかき上げながら言いました。まだ身体は旦那さんにもたれるようにしてくっついたまま。
「奥さんだよ、俺の」
気まずそうに答える旦那さん。
「え、ヤバいじゃん! また後でね! 」
女性は慌てて衣服の乱れを直し、部屋を出て行きました。
「誰、あの人」
「常連さんだよ。これも仕事のうちだからあんま気にすんなよ」
旦那さんはヘラヘラと笑って言いました。
「何が仕事のうちだよ!! 」
Kさんは旦那さんの財布を思い切り投げつけ、その場から走り去りました。
「……もう許せない! 」
今までは旦那さんに女性の影があっても、旦那さんがそれを隠そうとしているのがわかっていたのでまだ許せていました。しかし今回は現場を目撃されているのに、仕事のうちだなんて言って開き直るなんて。Kさんが受けたショックは計り知れません。

浮気旦那に制裁を!

Kさんは帰宅すると、すぐに荷物をまとめて部屋を出ました。手には旦那さんの部屋から持ち出した、最近機種変更したばかりの古いスマホを持って。

数日後Kさんが離婚届を持って開店前のバーを訪ねると、憔悴しきった様子の旦那さんが出て来ました。
「お前……えらいことしてくれたな」
「え? 何のこと? 」
わざと知らないフリをするKさんに、旦那さんは深くため息をつきました。
「めっっっちゃくちゃ大変だったんだからな! 」
「知らないわよ、第一既婚者が浮気するから悪いんじゃん。既婚者に手を出した女も」
カウンターに離婚届を叩きつけ、Kさんは颯爽とお店を出て行きました。

不倫実はKさん、旦那さんの古いスマホで常連客らしき女性たちとのLINEトーク画面を全てスクショ。ボロボロと出てくる複数の女性との浮気の証拠は一旦スルー。
そしてLINEと同じ女性の名前で登録されている連絡先をチェックし、かたっぱしから電話をかけていたのです。
「〇〇(旦那さん)の妻です。昨日店の中で夫と不倫していたのはあなたですか?」という内容で電話をかけると、大抵の女性は「結婚しているなんて知らなかった」「昨日は行っていない、私の他の客にも手を出しているとは」と言ってブチ切れ。

おそらくここ数日で十数名の女性がバーに訪れ、大揉めに揉めたのでしょう。

LINEのトーク画面をスクショしているので浮気の証拠はゲットしていますし、何か文句を言われたら慰謝料を請求すればいいだけのことです。

その後Kさんは無事に離婚することができ、今は浮気をしない誠実な男性と再婚しています。3Bと呼ばれる職業に就いている人すべてを一括りにすることはできませんが、やはり女性と接することの多い職業の男性と付き合う時は、相手の女癖はどうなのかを調べた方が良いでしょう。

ftnコラムニスト:緑子

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