お誕生日や進学などのお祝い事で、両親からもらったプレゼントは大切な思い出の品ですよね。そこで今回は親からもらった思い出の品が実は別の人からのもので、思い出が台無しになってしまったというFさんのお話です。

進学祝いの腕時計

Fさんは当時大学1年生。実家暮らしでお母さんっ子のFさんは、なんでもお母さんにアドバイスを求めたり、お母さんとお揃いのものを買ったりしていました。

そんなFさんにお母さんが入学のお祝いとしてプレゼントしてくれたのは、Fさんが憧れていたブランドの腕時計。
「お父さんにはナイショだからね」と言われて渡され、Yさんは大喜びで毎日身に着けていました。

Fさんのお母さんはファミリーレストランでパートをしていて、そのパート代を貯めて買ってくれたのだと思うと喜びもひとしお。

お父さんには新しいスマホを買ってもらえるとのことだったので、Fさんは迷わずお母さんと同じ機種のスマホを買って貰いました。

自分のスマホと間違えて

ある日、実家のリビングでゴロゴロしていたFさんは、お母さんがスマホを家に忘れたまま買い物に行っていることに気付きました。

「仕方ないなあ、もう。充電しといてあげよ」
Fさんはお母さんのスマホを自分のスマホの横に並べて充電し、帰ってきたら渡してあげようと思いながらついうとうととうたた寝。そして、スマホがLINEメッセージが来たことを通知する音で目が覚めました。
「ん…?誰だろう」
寝ぼけまなこでスマホを手に取り、開いてみると、知らない名前の男性から「明日会える?」というメッセージが来ていることに気付きました。そしてよく見ると、それがお母さんのスマホであるということも。
「何これ…」
Fさんは見てはいけないものを見たような気がしつつも、お母さんとその男性のトークを読まずにはいられませんでした。

腕時計の贈り主は

トークを遡って読んでいくと、どうやらこの男性はお母さんのパート先の店長。

随分親し気なやりとりや、お母さんを「〇〇ちゃん」と下の名前で呼んでいるところから見ても2人は特別な関係であることが想像できました。

そしてどんどん遡っていくうちに、Fさんはお母さんが相手に送ったとんでもないメッセージを読んでしまいます。
『腕時計買ってくれてありがとう、娘も喜んで毎日つけてるよ』
Fさんが毎日身に着けている腕時計は、この男性からのプレゼントだったのです。
「ウソ…」
Fさんはショックのあまりそこでスマホを閉じ、元の場所へ戻しました。

お母さんは多分この男性と不倫をしていて、プレゼントはお母さんからの贈り物などではなかった。不倫相手がお母さんの気を惹くために買ってくれただけのものだった。そう思うとFさんは途端に腕時計を見るのもイヤになり、自分の机の引き出しにしまい込みました。

その後お母さんが帰ってきても特に追及などはしませんでした。ただお母さんもひとりの女性だったのだと思うようになり、不倫への嫌悪感もあって、以前のようにお母さんにべったりするのはやめたそうです。

ftnコラムニスト:緑子

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