保険の営業をする、いわゆる生保レディの仕事を始めるとなったら、まずは身内や友人に保険の勧誘をしますよね。今まで身内から保険の勧誘を受けたことがある人もいるのでは?
今回は旦那さんの妹が生命保険の外交の仕事を始めたために、思わぬ金銭トラブルに発展してしまったNさんのお話です。
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小姑は生保レディ

Nさんの旦那さんの妹、つまり小姑は派遣の契約を切られたことをきっかけに生命保険の営業の仕事を始めた独身、実家暮らしの女性。

旦那さんの両親を始め、NさんやNさんの両親にまでかなりしつこく保険を勧めてくるので、Nさんは仕方なく保険に加入することにしたそうです。

「プランとかは私に任せて!」と張り切る小姑。実はNさんはこの小姑とはあまり仲が良くない、というより正直苦手でした。

いい年をして実家にパラサイトしているくせに、Nさんと旦那さんが結婚をする時には「金遣いが荒そうな女」「お兄ちゃんのお金目当てなんじゃない?」などと顔を合わせればイヤミばかり。それでも旦那さんにとってはかわいい妹なので、あまりもめごとは起こせません。
「保険料は毎月私に手渡ししてね!」
「え、引き落としじゃないの?」
「黙って私に任せといたらいいのよ、なんか問題あんの?」
「問題はないけど…」
毎月小姑に会うのは面倒くさいと思ったNさんは、自分と旦那さんの保険料を何か月分かまとめて渡すようにしました。

友人も保険の営業を始め…

「私、保険の営業も始めたんだ」
ある日、Nさんのパート仲間がそう言いました。
「そうなの?うちの小姑もやってるけど結構大変みたいね」
「うん、友達なくすとかよく言うよね。だからNちゃんに勧誘はしないけど。ちなみにどんな保険入ってるの?」
「それが…」
Nさんは小姑に全部任せろと言われていることや、保険料をまとめて手渡ししていることを伝えました。
「何それ?変なの。普通手渡ししないと思うけど。てか、保険料いくら払ってる?」
Nさんが金額を伝えると、「ちょっと高すぎるんじゃないかな…」と友人は首を傾げました。
「私もそう思うけど、口出しできないのよね」
「なんか面倒くさい小姑だね」
「うん…」

確かに手渡しもおかしいし、自分がどんな保険に入っているかわからないのもおかしい。何より保険に入っているという証書が手元にないのもおかしいのではないかと思ったNさん。
「ねえ、保険の証書って外交員が持ってるの?」と友人に聞きました。
「そんなワケないじゃん、契約したらすぐにお客様に渡してるよ」
「そうだよね…ちなみにどこの保険会社に勤めてるの?」
「〇〇生命だよ」
「あ、小姑と一緒だね…」

小姑を問い詰めてみると

「ねえ、〇〇さん(小姑)に頼んでる保険料のことなんだけど」
旦那さんが帰宅するなり、相談するNさん。
「保険料高すぎるし手渡しって変だよ、証書もないし。保険会社から書類が来たこともないから1回確認してみてくれない?これじゃなんかあったときにすぐ請求できないよ。それに…」Nさんが友人から聞いた話をすると、旦那さんの顔色が変わりました。
「そうだよな、わかった…」

次の休日、Nさんと旦那さんは小姑のいる実家へ。
「〇〇、俺の保険の証書見せてくれよ」
「え、なによ急にお兄ちゃん…私のこと信用してないの?」
「いや、信用云々じゃなくて。自分がどんな保険に入ってるか知りたいからさ」
「会社にあるから、また持ってくるわよ」
「本当にあるのか?保険証書」
旦那さんに問い詰められ、挙動不審になる小姑。
「Nの友達がお前と同じ保険会社に勤めだしたんだけどさ、聞いたらお前もう辞めてるらしいじゃねえか」
そう。Nさんが友人に確認をとってもらうと、小姑はもう何カ月も前に会社を辞めていたのです。さらに、Nさんと旦那さん、旦那さんの両親に至っては小姑が辞める時に保険が解約されていることもわかりました。
「お前、家族から保険料だまし取ったのか!?」
「あんたなんてことしたの!」
両親から叱られ、小姑はついに白状しました。最初は保険料を高めにふっかけて差額を抜いていたことや、営業に嫌気がさして会社を辞めてからは、遊ぶ金欲しさに保険を解約し、家族からはそのまま保険料を受け取っていたこと。

当然事態は大問題に発展し、小姑は実家から勘当されたそうです。Nさんの友人がいなければこの先もただ小姑にお小遣いを渡している状態が続いたかもしれません。保険の見直しって大切ですね。

ftnコラムニスト:緑子


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