学生時代から何でも話し合ってきたA子とB子。
気心の知れた親友同士だった2人でしたが、ある出来事をきっかけに、その関係に思わぬひびが入ってしまいました。そのワケとは? A子から話を聞きました。
画像: 「だって口止めされてないもん」元カレから連絡が来た途端、親友の『おせっかい』にブチ切れたワケ

予想外の元カレからの連絡

ある日、A子のスマホが鳴り、画面には見覚えのある名前。 

なんと、元カレからの電話でした。

「今更何の用?」と思いながらも、A子はつい電話に出てしまいました。

彼に振られたときはどん底まで落ち込みましたが、今は新しい彼氏ができて、気持ちはすっかり前向きに。

元カレからの声にも、もう心が揺れることはありませんでした。

しばらく他愛ない会話が続いた後、元カレはこう切り出しました。

「もう1回、やり直せないかな?」

A子は即答しました。

「もう彼氏がいるの」

元カレはしばらく沈黙した後、

「そっか……」

とつぶやき、電話はそれで終わりました。

A子はその瞬間、肩の力がすっと抜けるのを感じ、「やっと終わった」と心の中でつぶやきました。

親友B子の一言がもたらした波紋

A子はこの出来事を親友のB子に話しました。

B子は姉御肌で、少しおせっかいなところがあるものの、A子にとっては頼りになる友人の1人でした。

「実は、元カレから電話があったんだ」

A子がそう打ち明けると、B子は少し眉をひそめて言いました。

「えっ、あんた押しに弱いから、気をつけなよ」

「大丈夫だって、もう今彼がいるから」とA子は笑って返しました。

ところが後日、B子はA子の今彼と会ったときに、何気なくこう話してしまったのです。

「A子の元カレから連絡があったみたい。あの子、押しに弱いから気をつけてあげてね」

B子なりの配慮だったのですが、これが思わぬトラブルを引き起こすことに。

今彼の疑念とA子の困惑

B子から話を聞いた今彼は、不安な気持ちを抱えるようになり、ある日A子を問い詰めました。

「B子から聞いたけど、まだ元カレと連絡取ってるの?」

突然の質問にA子は驚き、すぐに否定しました。

「取ってないよ! 何それ?」

しかし、今彼は納得していない様子で続けました。

「じゃあ、どうしてB子がそんなこと言うんだ?」

A子は必死に説明し、ようやく彼を納得させましたが、彼の疑念が生んだモヤモヤは心に残ったままでした。

信頼関係にできた溝

後日、A子はB子に会い、尋ねました。

「ねぇ、なんで彼に元カレのことを話したの?」

B子は不満げに答えました。

「だって、口止めされてなかったじゃん。言われたくないなら、最初にそう言えばよかったのに」

「普通、そんなの言わなくてもわかるでしょ? 彼が変に勘ぐって大変だったんだから!」

A子が声を荒げても、 B子は譲りませんでした。

「私は悪くないよ。あんたがハッキリ言わなかったのが悪いんでしょ?」

その瞬間、A子は「この人とはもう前みたいに付き合えないかも」と感じました。

それ以来、A子はB子と距離を置くようになり、会話の内容も選ぶように。

B子の言動が悪意からではないことは理解していましたが、A子にとっては「余計なお世話」以外の何物でもなかったのです。

A子はこの出来事を通して、友人との距離感について改めて考えさせられました。

【体験者:20代・女性、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

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