社会人になれば葬儀に喪服を着ていくのは当たり前。しかし急な葬儀にどうしても喪服が用意できなかったら、あなたならどうしますか?
知人女性はお父さんを亡くし葬儀の手伝いをしていました。するとそこに場違いな服装で友人が現れ……? 何があったのか知人女性から話を聞きました。

父の葬儀に来てくれた友人! その格好に思わず……

画像: 父の葬儀に来てくれた友人! その格好に思わず……

葬儀当日、私は手伝いで忙しくしていたので友人がいつ来るのか忘れていました。
父は顔が広く、取引先の社長さんなど肩書がある方が多く参列して下さいましたが、どの方も上品な喪服姿です。そんな中、場違いなスーツを着た女性が現れたのですが……

よく見るとそれは、20年近く前のリクルートスーツに身を包んだ友人でした。その頃に流行していた肩パッドや、はち切れそうなボタンが目立っています。
私は思わず笑ってしまい「普通の服でいいって言ったのに」と声を掛けました。すると「いけると思ったけどダメだったわ。これしかなかったんだもん」と彼女まで恥ずかしそうに笑い出したのです。

この友人のおかげで、父を亡くして激しく落ち込んでいた私は少し明るい気持ちになれました。そして「来てくれてありがとう。笑ってしまってごめんね」と言うと彼女は「少しでも元気になってくれたなら良かったわ。心配してたからさ」と優しい笑顔。
今でも思い出すと笑ってしまいますが、ほんの少し心があったかくなる思い出となりました。

ご友人は事前に「故人に大変お世話になったので、喪服はないがどうしても式に参列したい」と遺族に相談した事でトラブルを防ぐことができました。それどころか、故人を偲ぶ気持ちや残された遺族を心配する気持ちまで上手に伝えています。マナーや常識はもちろん大切ですが、それ以上に相手を思いやる心が重要なのだなと改めて思いました。

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本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Illustrator:じんまなみ
ltnライター:鈴木まさ美

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