何の習い事であれ、自分の子供が頑張っている姿には感動しますし、全力で応援したいと思うのが親心です。
しかし、応援が過熱するあまり、子供本人よりも親の方が熱くなってしまうのは考えもの。
今回は、子供の習い事を巡る驚きのエピソードを、友人のHが聞かせてくれました。
画像: ftnews.jp
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選手コースの合格通知

友人のHが、小学1年生の息子をスイミングスクールに通わせていた時のことです。

ある日、スイミングの帰りに息子のスグル(仮名)が1枚の封筒を出してきました。

少し水に濡れた封筒の中を見ると、大会で入賞を目指していく選手コースの案内と合格通知が入っています。

Hはよく分からなかったので、スグルにどうしたいかを尋ねると「やってみたい!」と言うので、その選手コースに通わせることにしました。

「短期間で4泳法を教えてもらえるし、泳ぎが速くなったら女の子にモテるかも」
その夜、Hは笑いながら旦那さんに報告したそうです。

初日の不穏な空気

通常コースが終わってから始まるそのコースに、やる気満々のスグルと共に、気軽な気持ちで向かったH。

通常コースで通い慣れた見学席に入っていくと、前後2列の長椅子に、見学しているママ達がたくさん座っていました。

「今日から通い始めたスグルの母です。よろしくお願いします」

軽く頭を下げると、数人がこちらをチラッと見ただけ。

後ろの列に座っていたママが一瞬だけ目配せをしたようにも見えましたが、俯いてしまったのでそのまま空いていた前席に座りました。

息子の泳ぎを褒められ……

のびのびと泳ぎ、なにやらコーチに褒められているようなスグルの姿に、Hはうれしくなりました。

ガラス越しに微笑ましく見ていると、奥の方のママが「息子さん、泳ぎがとっても上手なんですね〜」と言うので、「ありがとうございます」と笑顔で答えたH。

すると次の瞬間、小さく失笑しながらこう言うのが聞こえたといいます。

「調子に乗んなよ……」

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