ちょっと太ったら、妊婦と間違えられた! という経験をお持ちの人もいるのではないでしょうか。今回は、妊娠だと勘違いされて言いふらされてしまった私の友人Oさんのお話です。
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在宅勤務で体重増加

保育園に通う子を持つOさん。コロナ禍で在宅勤務になり、出勤しなくなったせいか急に体重が増えてしまったことに悩んでいました。

「あら、Oさん久しぶり! 」
子どもを保育園に迎えに行った帰りに、Oさんはご近所に住むママ友、Mさんに声をかけられました。Mさんとは前に保育園が一緒だったのですが、Oさんが仕事復帰するとともに転園したので今は別々の保育園に子どもを預けています。
「ほんとに久しぶりね! 」
家の近くで少しだけ立ち話をして、その日は別れました。

一緒の保育園に預けていたときよりもずっと太ってしまったせいか、MさんがチラチラとOさんの身体を見ているのが気になりましたが、「そろそろダイエットしなきゃ」くらいにしか思っていなかったのです。

他のママ友から……

その数日後、Oさんは先日会ったMさんと同じ保育園のママ友にスーパーでバッタリ会いました。
「久しぶり! おめでたなんだって? 」
「……え? 」
慌てて太っただけだと否定するOさん。
「え、そうなの? Mさんが言ってたからてっきり……」
それからOさんは色々な人から、2人目の妊娠おめでとうという連絡が相次いで来ることに。
「そういえば……」
Oさんは、Mさんが保育園で色んな噂を言いふらすスピーカーママだと言われていたことを思い出しました。Mさんは少しふっくらしたOさんを見て、2人目妊娠中だと思い込んだのでしょう。

「聞いてくれれば良かったのに……」
実はOさん、2人目をなかなか授からないことに悩んでいたのです。悩んでいた分だけ何も知らない人におめでただと祝われるのがつらく、Oさんは泣き出してしまいました。
「おい、どうした?」
家に帰ってきた旦那さんが、泣いているOさんを見て慌てて事情を聞きました。
「実は……」
事情を話すと旦那さんは激怒。俺に任せろ、とだけ言ってOさんを労わりました。

旦那さんの逆襲

数日後、血相を変えた一人の男性がOさんの家を訪れました。
「うちの妻が、本当にすみませんでした!」
「いえ、旦那様に謝って頂くことでは……」
「妻にもよく言い聞かせますので、今回はご容赦ください……」
「はあ……」
その男性はなんと、Mさんの旦那さんでした。実は、Oさんの旦那さんは人事異動で最近Mさんの旦那さんの上司として赴任したばかり。

ご近所に住んでいるからこそ、こういうことはきちんとしたいと言ったOさんの旦那さんが、Mさんの旦那さんに「奥さんにうちの妻が色々言いふらされて困っているので、気を付けて欲しい」と言ったのです。

土下座せんばかりの勢いで謝られ、Oさんは「もういいですから」と言って帰ってもらいました。

その後久しぶりに会った前の保育園のママ友から、「Mさんが最近すっかりおとなしくなった」と聞かされたことから、Oさんは「きっと旦那さんにこってり絞られたんだな」と思ったとのこと。

あることないこと言いふらしたら、意外なところからバチがあたることがあるんですね。

ftnコラムニスト:緑子

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