大学生の頃に憧れていた「一人海外旅行」。実行したはいいものの、困難な場面に直面することがちらほらありました。そんな大変な場面に自国の優しさに触れたエピソードを、今回は私自身の実体験をでご紹介します。
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意を決して、ヨーロッパへ一人旅!

大学生の頃、「どうしても単身で海外に行きたい!」と決意し、アルバイトでお金を貯めて、ヨーロッパへ2週間の一人旅を決行しました。行く先の言語も覚えて、英語も日常会話ができる力をつけてから行ったこともあり、最初の1週間はなんとか楽しい旅をすることができました。

しかし次に訪れた国では、なぜか話しかけた人が揃いも揃って母国語しか話せない人たちばかりで、しかも方言が強く、しっかり勉強していったはずなのに、何を言っているかさえも聞き取れない状態でした。

お店の会計でハプニング発生

方言や訛りの言葉ばかりで聞き取れずに自信を無くしかけていたところ、あるお店で会計の時に100ユーロ出したら、なぜか店員さんがムッとした顔をして怒ってきたのです。

またしても方言だらけで何を言っているか聞き取ることが出来ず、なんで怒られているのか分からなくてこっちは泣きそうになってしまいました。

向こうは呆れ返った表情でいたところに、横からサッと日本人の老夫婦が割って入ってきてくれたのです。

老夫婦のおかげで、難を逃れた!

「あらあら、大丈夫? 何があったの?」とご婦人に聞かれたので訳を話しました。そしてご主人と思われる方は同時に店員さんと話をしてくれていて、「今って、100ユーロ以外持ってるかい?」と聞いてきたのです。

あいにく、ちょうど切らしていることを伝えると、老夫婦がその場で両替をしてくれたのです。「100ユーロはね、高額紙幣だから受け取りたくないお店もあってね。私たちはホテルに泊まっているから、そこで使わせてもらうよ。この後よかったら一緒にご飯でもどうだい?」と食事に誘ってくれたのです。

これまで1人で適当に済ませていたり、この国に来てから言葉が通じないことでレストランに入るのも躊躇していたので、こんな素敵な機会に恵まれたことに、とうとう涙してしまいました。

その後、その老夫婦とは年に数回、手紙のやり取りをしていて、いつも素敵な海外旅行の写真付きハガキを送ってきてくれています。

ftnコラムニスト:南さおり

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