派遣社員としてさまざまな企業で働いていると、既婚者なのに下心丸見えで女性を食事に誘う男性に遭遇することも。今回は、しつこい既婚男性を撃退した派遣社員の友人Sちゃんの話をご紹介します。

派遣先の部長は新しい女性をすぐ誘うので有名

派遣社員のSちゃんは、2カ月間の短期の派遣先に行くことになりました。業務内容は申請書作成アシスタントです。配属部署には部長と課長、そして正社員の女性Tさんがいました。Sちゃんの指示をするのは、主にTさんです。

Tさんはとても親切に仕事を教えてくれ、初日はランチに誘ってくれました。楽しくランチをしたあと、Tさんは声を潜めてSちゃんに忠告をします。

「うちの部長、新しい派遣社員の女性が来ると、すぐ誘ってくるから気をつけて」

部長は既婚者なのに、過去何度も不倫の噂が浮上したのだとか。Sちゃんは忠告をしっかり胸に刻みました。

案の定部長から食事の誘いが…

と言っても、部長との接点はほとんどありません。「2カ月の短期だし、大丈夫かも」とSちゃんが少し油断したころ、部長から声がかかります。

「いつもありがとう。仕事が早くて丁寧だと聞いているよ。お礼に食事をご馳走したいがいつなら予定がいいかな」

「お気遣いいただきありがとうございます。でも仕事ですから、大丈夫です」

Sちゃんは丁重に断りましたが、部長は「そう言わずに」としつこく食い下がってきます。「でも、他の方も忙しそうですし」と、皆で行く前提の牽制をすると、部長は「私だけだから気を遣わないでいいよ」とのこと。

しつこいから応じると…

(2人きりだから断ろうとしてるんだってば)と思いつつ、さすがに声には出せないSちゃん。あまりにもしつこいので「じゃあ、1回だけご厚意に甘えます」と応じることにしました。

そして食事会当日、部長は外回りから直接お店に行くと言い、現地集合することに。指定されたのは高級なお寿司屋です。(こうなったら、美味しいお寿司をたくさんたべてやる)と、Sちゃんは開き直りました。

お寿司は自腹では決して食べない高級な価格。「好きな物を頼んで」と部長が言うので、Sちゃんは遠慮なく寿司を注文します。部長はしきりにお酒を勧めてきますが「お寿司でお腹いっぱいにしたいので」と断るSちゃん。軽く1万円分は食べたそうです。

食事が終わるころ、部長は「1杯くらい付き合ってくれてもいいだろう。次のバーも予約してあるから」と言い出しました。Sちゃんはしれっと「いえ、明日早いので帰ります」と断ります。すると、「それはないだろう」と部長はSちゃんの腕を掴んできました。Sちゃんは反射的に腕を振り払うと「ごちそうさまでした」と言って、ダッシュで店を飛び出し、そのまま帰宅したのだとか。

派遣元に連絡を入れて撃退!

次の日、Sちゃんは速攻で派遣元に連絡を入れ、部長の行為を報告。担当営業は派遣先と揉めたくないようでしたが「私伝えましたから。もみ消さないでくださいね」とSちゃんは念を押すことを忘れません。

そして、派遣期間の2ヶ月を直前に、社内のありとあらゆる人に「部長にセクハラされた」と喋り倒して笑顔で契約満了していきました。後からTさんに話を聞くと、部長は処分こそなかったものの、相当居心地悪そうにしていたそうです。

ftnコラムニスト:ききた

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