恋人が欲しくなって、友人に紹介を頼んだことのある人もいるのでは?これは私が友人の男女をカップルにさせようとお膳立てをしていたら、予想外の展開になってしまったお話です。
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彼氏が欲しい友人とタコパ

私がパートで働いていた衣料品店の同僚、Eちゃんが「彼氏欲しい…」と言い出しました。

「じゃあ誰かに紹介してもらおうよ!Fちゃん確か男友達いっぱいいるよ」
Fちゃんも衣料品店の同僚で、夜はクラブでバイトをしている女の子。Fちゃんに誰か彼女のいない男の子をお願いして欲しいと頼むと、二つ返事でOKが出ました。
「誰かの家でタコパしない?一緒に作ると仲良くなれるしさ」
「そうだね!そうしよ」
そういう訳で、1人暮らしのEちゃんの家にみんなで集まり、たこ焼きパーティーをすることになりました。なんとFちゃんは性格も良くて高収入のインテリ男子を連れてくるとのこと。

Eちゃんは張り切って家の掃除をして材料を用意し、私はたこ焼き器を家から持参、お酒などはFちゃんとその彼氏、そして紹介してくれる男の子が持ってくるという分担でした。
「〇〇さん(私)、髪型可愛くして」とEちゃんが言うので、Fちゃんたちが来る前に私がEちゃんの髪を結い、メイクもバッチリにして最高のコンディションに仕上げました。

いい雰囲気?しかし…

「おじゃまします…」
Fちゃんたちが到着。Fちゃんが連れてきたインテリ男子はスラっとしていてなかなかのイケメン。Eちゃんも一目見て気に入った様子で、たこ焼きを作りながら2人で楽しそうに話していました。

「なんかいい雰囲気じゃない?」
「ほんとだね!うまくいきますように」
私とFちゃんとFちゃんの彼氏は、Eちゃんの邪魔をしない程度に手伝い、あとはお酒を飲んでぺちゃくちゃとおしゃべりを楽しんでいました。

「僕明日仕事なんでそろそろ帰ります」
たこ焼きを大量に作りながら食べ、片付けが終わったころにインテリ男子はそう言って立ち上がりました。
「あ、じゃあ連絡先交換したら?」
私がEちゃんとインテリ男子にLINEの交換を促すと、Eちゃんは恥ずかしがってなかなかスマホを出せない様子。
「じゃあみんなで交換しよー」
「うんうん、グループLINEしよ」
Fちゃんと私が助け舟を出し、今日のメンバーでグループLINEを作成。そしてインテリ男子が帰った後、私もたこ焼きを持ってEちゃんの部屋を出ました。

「ん?誰からだろ」
ポケットの中のスマホからLINEの通知音。見てみると、インテリ男子から直接LINEが来ていました。
『突然すみません。さっきは全然話せなかったんですが、今度一緒にご飯でも行きませんか?』
あれ、Eちゃんと間違えてるのかな?と私は「送り先間違ってますよ」と返信。
『いや、間違えてないです。僕年上の女性が好きなんで…』
あらら。そういえばインテリ男子は私の2つ年下。Eちゃんは私の5つ年下でした。
「ごめんなさい、私既婚者なんで…」
そう返信して、そっとグループLINEも退会。もちろんEちゃんにもそのことは言えませんでした。その後Eちゃんはまた「彼氏欲しい…」と言っていたので、インテリ男子とはうまくいかなかったようです。

人の恋愛を手助けするつもりだったのに、まさか自分が恋愛対象になるとは思ってもみなかった出来事でした。

ftnコラムニスト:緑子


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