一時期私が働いていた制作会社は、とても忙しくて残業当たり前、徹夜する日もあるような職場でした。
20人前後の契約社員がいて、人の出入りが激しく人間関係も複雑。
実力至上主義的なところがあり、仕事はできるけど横暴な上司がいたのですが…。
その上司は、今思い出しても胸糞が悪くなるような不倫外道男だったのです。
画像: ftnews.jp
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上京したばかりで右も左もわからない後輩

私が職場で2年目を迎えたころ、何人か新入社員が入ってきました。
その中いたSちゃんは、上京したてで初めての1人暮らし。
仕事はもちろん、都心での生活も慣れておらず、右も左もわからない状態です。
たまたま席が近かった私は、自然とSちゃんの話し相手になっていきました。
私も職場の近くで友達とルームシェアしていたので、安いスーパーや美味しいパン屋など、Sちゃんと情報交換したものです。

後輩から不倫について相談され…

ある日、Sちゃんからお茶に誘われました。
いつもと違い、Sちゃんの表情が晴れません。
「何か話したいことがあるの?」と促すと、Sちゃんから驚きの事実を暴露されました。

「私、実はR上司と付き合っているんです…」

私は思わずフリーズ。
なぜならば、R上司は既婚者だったからです。
しかも、仕事ができることを鼻にかけて、後輩には常に上から目線の嫌なヤツ。

SちゃんはR上司から仕事の指導をされていたのですが「家で教える」と言われてついていき、そのまま体の関係を持ってしまったのだとか。
R上司の妻は妊娠して里帰り中だったそうです。

「絶対別れた方がいい。一刻も早く」と思ったのですが、Sちゃんは初めての関係にすっかり夢中の様子。
素朴で素直、人を疑うことを知らないような性格なので、R上司に愛を囁きをすっかり信じていました。
結局、Sちゃんの話を聞くことしかできなかった私です。

後輩と上司のツーショットを目撃

そんなある日、私はSちゃんとR上司のツーショットを目撃してしまいます。
なんと、Sちゃんは10キロ位と思われるお米を担いでいました。
R上司は手ぶらです。
私は思わず2人に声をかけてしまいました。

「お疲れ様です。2人で何してるんですか?」

驚く2人。
いや…職場の近くだから同僚と会っても不思議はないでしょうに…。

「Rさんの手伝いをしているんです」
「嫁がまだ産後間もないから、オレが買い物しているんだ」

SちゃんとR上司が続けて説明します。

(え?妻のための米を不倫相手に持たせるのかよ…)

R上司の鬼畜さにドン引き。

「か弱い女性に米持たせるってどうなんです?」

思わずチクリと言ってしまう私。
実はこのとき、私はこの会社を辞める決心をしていたので、R上司なんて全く怖くなかったのです。

「いや~、こいつがどうしても持つって言うからさ」
「私が好きで持ってるんです!」

私はうんざり。
もう好きにやってれば…と思いながら、その場を後にしました。

都合よく使われている後輩の恐ろしい一面を垣間見た…

後からSちゃんに話を聞くと、今まで何度もR上司に無償奉仕を求められているのだとか。
それでも「私を頼ってくれるから…」と嬉しそうなSちゃん。
「これは何を言っても無駄だな」と悟った私ですが、次の言葉に背筋が冷たくなりました。

「ベビーベッドも私が組み立てたんですよ。キッチンもトイレもお風呂も、私がピカピカにしておきました。あの家で私が触れてない場所はどこにもありません」

もしかしたら、R上司はヤバいタイプに手を出してしまったのかも。
だとしたら、最高に自業自得だなと思いました。

ftnコラムニスト:ききた

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