不妊治療中は精神的にも体力的にも「つらい」と感じてしまうことがあったり、誰かの何気ない一言で深く傷ついてしまったりすることもあります。今回は不妊治療中に言われた親友からの一言が、絶縁に繋がってしまったときのお話をしましょう。
画像: ftnews.jp
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シングルマザーの友人

私は数年間不妊治療をしていて、その費用の足しにするためにパートに出ていた時のことです。そのパート先はもう若いうちに子どもを2人産んで、旦那様とは離婚をしてひとりで育てている親友から紹介してもらったパート先でした。

彼女は「子どもはかわいいよ、早くできるといいね」と私の不妊治療を応援してくれていて、同じ職場で働きながら、私の愚痴を聞いてくれたり体調を気遣ってくれたりと、とても優しい女性でした。

なかなか子宝に恵まれない私

私の不妊治療はなかなか実を結ばず、このまま続けていていいのかと迷いながらも病院には通い続けていました。
そんな時、彼女から「彼氏ができたから、彼氏と子どもたちと一緒に暮らそうと思う」と告げられました。子どもたちも彼氏になついているとのこと。私は彼女の幸せを心から喜び、たまに旦那と一緒に彼女の家に遊びに行き、彼氏や子供たちを含めた皆でタコパなどをして家族ぐるみで仲良くしていました。

突然の無神経発言

彼女が彼氏と同棲を始めてから1年後、私は旦那と話し合い、不妊治療を少しお休みしていました。その頃パート先であった量販店が閉店したこともあって彼女とはあまり頻繁に連絡をとってはいませんでしたが、ある日突然彼女から電話がかかってきました。

「私さあ、彼氏との子どもできちゃったんだけどー…おろすことにしたわ。もう子育て無理だしお金もないし。なんでうちみたいな家庭に子どもできちゃって、〇〇ちゃん(私)みたいなおうちにできないんだろうね?」

私はあまりのショックに、どう返事したかは覚えていません。

2人の立場の違い

子どもが欲しくてもできない私と、子どもが欲しくないのにできてしまった彼女。2人の立場や家庭環境が違いすぎるがゆえに、何気ないことのように堕胎の話をする彼女に対して、私が受けた精神的なダメージは大きいものでした。

それからは彼女からまた会いたい、話したいと言われても全てお断りしています。せめて私ではない友人に話してくれたらよかったのに、と今も彼女のことを思い出しては悲しくなってしまいます。

ftnコラムニスト:緑子

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