けれど友人から返ってきたひと言に、自分でも気づかなかった考え方が見えてきて──。
返された言葉
「息子さん、よく動くね」「ちゃんとしつけたのね」
私がそう言うと、友人は少し驚いたような顔をしました。
そして静かにこう言ったのです。
「しつけじゃないよ。家事は家族の仕事なんだから、みんなでやるのが当たり前でしょ」
さらに友人は続けました。
「今の時代、男の子だから何もしなくていいなんて思わないよ」
私は返す言葉がありませんでした。
さっきまで当たり前のように口にしていた「ちゃんとしつけたのね」という言葉が、急に重く感じられたのです。
なぜなら私は、息子さんが家事をしている姿を見て「偉い」と感じていました。
私は無意識に、息子さんではなくお嫁さんの動きを見ていたことに気づいたのです。
見直した視点
振り返ると私は、無意識のうちに「良いお嫁さんかどうか」という目線で自分の息子のお嫁さんを見ていました。
お茶を出すことや片づけをすることを、どこかで女性の役割だと思っていたのかもしれません。
けれど本当に見るべきだったのは、お嫁さんではなく、息子が家族の一員としてどう関わっているのかだったのでしょう。
友人の言葉を聞いて、お嫁さんには厳しく、息子には甘い目を向けていた自分に気づきました。
あの日以来、息子夫婦を見る時、お嫁さんだけでなく息子の動きにも自然と目が向くようになりました。
友人のひと言が、私の見方を少し変えてくれた出来事でした。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。