【筆者の知人の体験談】50代になった今、若い頃の自分を思い返すと、いつも何かに追われていた気がします。

デザインの本に見つけた答え

そんなある日、仕事で開いたデザインの本の中で、「グラデーション」という言葉に目が留まりました。

“色と色の境目ははっきり分かれているのではなく、少しずつ混ざり合いながら変化していく”
……その説明を読んだ瞬間、「仕事か家庭か」と白黒つけようとしていた自分に気づいたのです。

人生にもグラデーションがあっていいのかもしれない。仕事と家庭をきっぱり分ける必要なんてないのだと、肩の力が抜けました。

混ざり合うからこその「私らしさ」

それからは、選択するのではなく「その時々で濃淡を変える」という考え方にシフトしました。

仕事に集中する時は夫と連携し、子どもにも正直に今の状況を伝える。
逆に家庭を優先する時は、同僚に「しばらく家庭のケアに回ります。戻ったら倍速で取り返します!」と宣言し、戻った時は全力を尽くす。

もちろん、それでもバランスを崩して落ち込む日もありました。
でも、どちらが欠けても今の私はありません。

「今は家庭の色を濃くする時期」
「今は仕事の色を足す時期」
そうやって流動的に過ごす方が、結果的にどちらも大切にできることに気づいたのです。

仕事と家庭は対立するものではなく、その時々で濃淡を変えながら混ざり合っていくもの。
あの日デザインの本で見たグラデーションのように、これからも自分なりの色合いを探しながら歩いていきたいです。

【体験者:50代・女性会社員、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。