親の愛情は、必ずしも分かりやすい形で子どもに伝わるとは限りません。そのため、幼い頃は気付けなかった親の本当の気持ちを、大人になってから思いがけず知ることもあります。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
偶然知った父の本音
ある日、父から「パソコンの調子が悪いから見てくれ」と頼まれた時のことです。
作業の一環として、ブラウザの設定を確認していたら、偶然、検索履歴が目に入ってしまいました。
そこには、私のフルネームや会社名、さらに「活躍」「評判」「受賞」といった言葉がずらりと並んでいたのです。
以前受けたインタビュー記事のページも検索履歴に残っていました。
沈黙の奥にあった愛情
無口で無関心だと思っていた父が、陰では私の仕事を調べ、活躍を気にかけてくれていた。
その事実を知った瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなりました。
父は無関心だったわけではなく、私が思っていた以上に気にかけて、心配してくれていたのかもしれません。
あの検索履歴を見て、そんなふうに感じました。
今でも面と向かえば相変わらず父の態度はそっけないままです。
でも、あの日以来、「ふーん、そうか」の奥にある父の気持ちを想像できるようになりました。
思いがけない形で知った父の気持ちでしたが、これまで人からもらったどんな褒め言葉よりも心に残っています。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。